シーバスルアーの世界において、その名を一つの「ジャンル」として確立したルアーがあります。それが、メガバス X80(エックスハチマル)シリーズです。特にソルトウォーター用にチューニングされた「X80SW」は、港湾部のスレたシーバスを相手に、圧倒的な釣果を叩き出してきた伝説的な存在。
しかし、いざ「X80 メガバス」のルアーを手に入れようとすると、X-80SW、X-80マグナム、そして革新的な「X-80SW LBO」など、無数に広がるシリーズの多さに、どれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。X-80SWの正しい使い方とは? LBOモデルとの違いは? ビッグベイトパターンに効くマグナムやマグナム+1とは? そして、本当に釣れるおすすめカラーは?
この記事では、そんなあなたのあらゆる疑問を解消するため、X80シリーズの核心に迫り、各モデルのインプレッションと戦略的な使い分け、そして釣果に直結するおすすめモデルを徹底的に解説します。あなたのシーバスゲームが、この一本で変わるかもしれません。
- メガバス X80シリーズ(SW、LBO、マグナム)の明確な違いを解説
- シーバスを狂わせる「X80SW」の正しい使い方とアクション
- 革新技術「LBO」がもたらす圧倒的な飛距離とレスポンス
- 釣果直結!X80のおすすめカラーと最強モデル5選
X80 メガバス シリーズの核心と使い分け
- メガバス X-80シリーズとは?(X-80SWを中心に)
- メガバス X-80SWの基本的な使い方とインプレ
- X-80SW LBOとは?オリジナルとの決定的な違い
- メガバス X-80マグナムとの違いは?(サイズとターゲット)
- メガバス X-80マグナム+1とは?(レンジの違い)
1. メガバス X-80シリーズとは?(X-80SWを中心に)
メガバス X80シリーズの原点は、天才ルアーデザイナー伊東由樹氏が生み出した、バスフィッシング用の伝説的ジャークベイト「X-80 TRICK DARTER(トリックダーター)」にあります。その唯一無二のアクションが、ソルトウォーター、特にシーバスに対しても絶大な威力を発揮することを見出したメガバスは、ソルト用のチューニングを施した「X-80SW(ソルトウォーター)」をリリース。これが、日本のシーバスシーン、特に港湾部(ベイエリア)の釣りを根底から変えるほどの衝撃を与えました。
その秘密は、80.5mmという絶妙なサイズ感と、独特の「シャイナー(小魚)」型フラットサイドボディ。このボディが生み出す、生命感溢れるハイピッチ(細かい)なロール(回転)アクションと、ロッドワークに機敏に反応するキレのあるダート(左右への飛び)が、スレきったシーバスの捕食本能を強烈に刺激したのです。現在では、このX-80SWをベースに、重心移動システムを革新的な「LBO」に変更したモデル、サイズアップした「X-80マグナム」、さらにレンジを深めた「マグナム+1」など、多彩なシリーズが展開され、アングラーの戦略に無限の可能性を提供しています。
2. メガバス X-80SWの基本的な使い方とインプレ
X-80SWが「釣れる」というインプレッションは無数にありますが、そのポテンシャルを100%引き出すには、「使い方」にコツがあります。多くのミノーが「ただ巻き」を主体とするのに対し、X-80SWの真価は、その原点である「ジャークベイト」としての側面にあります。使い方の基本は、「ストップ&ゴー」あるいは「トゥイッチ&ジャーク」です。リールを2~3回巻き、ピタッと止める。
あるいは、ロッドティップを「チョン、チョン」と軽くあおり(トゥイッチ)、ルアーを左右に小さくダートさせる。さらに強く「ビシッ!」とあおれば(ジャーク)、ルアーは水中で大きくヒラを打ち、パニック状態のベイトフィッシュを演出します。シーバスのバイト(アタリ)は、この「動き」から「静止(ポーズ)」に移る瞬間、あるいは「静止」から再び動き出す瞬間に集中します。
もちろん、ただ巻きでもハイピッチなロールアクションで泳ぐため、タダ巻きでも釣れますが、スレたシーバスや低活性な個体には、この「食わせの間」を意図的に作り出すロッドワークが圧倒的に有効です。インプレで「ピンポイントで食わせられる」「他のルアーでは反応しない魚が獲れた」と評価されるのは、この「アングラーが仕掛けて釣る」楽しさと性能を両立しているからに他なりません。
3. X-80SW LBOとは?オリジナルとの決定的な違い
X-80SW LBOは、オリジナルモデルの釣れるアクションを継承しつつ、現代のタフなフィールドで求められる「飛距離」と「レスポンス」を劇的に向上させた、X-80SWの進化形です。LBOとは、メガバス独自の革新的な重心移動システム「LBO II(Linear Bearing Oscillator II)」の略。このLBOとオリジナルモデルとの違いは、決定的な2つのアドバンテージを生み出します。
第一の違いは、「圧倒的な飛距離」。従来の重心移動システムは、ウェイト(重り)が移動する際に、内部のシャフトとの「摩擦」が発生していました。LBO IIは、ウェイトユニット内部に「ボールベアリング」を内蔵することで、この摩擦抵抗を極限までゼロに近づけました。これにより、キャスト時に発生するわずかな力でも、ウェイトが瞬時にボディ後端まで「射出」され、逆風を切り裂くような、爆発的な飛距離を実現。従来のX-80SWの弱点であった飛距離不足を、完全に克服しました。
第二の違いは、「アクションの瞬発力」。LBO IIは、着水と同時に、磁力によってウェイトが即座に前方の遊泳位置に「ロック」されます。これにより、着水した「次の0.1秒」から、アングラーが意図した通りの完璧なアクションを開始できるのです。飛距離とレスポンス、その両方を手に入れたのがX-80SW LBOです。
4. メガバス X-80マグナムとの違いは?(サイズとターゲット)
メガバス X-80マグナムは、その名の通り、X-80SW(80.5mm)を「マグナムサイズ」にスケールアップしたモデルです。全長は115mm。このサイズアップが、ターゲットとシチュエーションを大きく広げます。X-80SWが港湾部のスレたシーバスや、イワシ・イナッコなどの小型ベイトを捕食している魚に強いのに対し、X-80マグナムは、より大きなベイトフィッシュ(例:コノシロ、大型のイワシ、ボラの子)を偏食している「ランカーシーバス」をメインターゲットに据えています。
また、その大きなシルエットと強い波動は、シーバスだけでなく、広大なサーフ(砂浜)での「ヒラメ」や「マゴチ」、さらには「小型青物」に対しても絶大な威力を発揮します。アクションは、X-80SWのDNAである「ハイピッチ・ロール」を継承しつつも、ボディサイズを活かした、より強く、ワイドなウォブンロール(体を左右に振りながら回転する動き)を発生。広範囲から魚を引き寄せる「アピール力」が格段に向上しています。X-80SWの食わせ能力はそのままに、アピール力とターゲットの幅を広げた、X-80ファミリーの「パワー担当」と言えるでしょう。
5. メガバス X-80マグナム+1とは?(レンジの違い)
メガバス X-80マグナム+1(プラスワン)は、X-80マグナムの基本性能はそのままに、攻略レンジ(泳層)をさらに「一段深く」設定した、ディープダイビングモデルです。通常のX-80マグナムの潜行レンジが、リトリーブスピードやラインの太さにもよりますが、おおよそ1.5mから1.8m程度であるのに対し、この「+1」モデルは、専用設計のロングビル(リップ)を搭載することで、最大潜行深度「約2.8m」という、別次元の深さを攻略可能にしました。
このルアーが真価を発揮するのは、足場が非常に高い堤防や、磯場、あるいは、水深のある河川のブレイクライン(かけあがり)や、サーフの「セカンドブレイク(沖にある二つ目のかけあがり)」など、通常のミノーでは到底届かない「深場」に潜むターゲットを直撃したい時です。
X-80マグナムの「釣れるアクション」で、深場のランカーシーバスや、ボトム付近に張り付いたヒラメを、根掛かりのリスクを抑えながら攻め切ることができる。それがX-80マグナム+1の最大の強みです。X-80マグナムとこの+1を使い分けることで、あなたは水面直下から約3mまでのミドルレンジを、X-80の血統で完全に制圧することが可能になります。
釣果直結!メガバスX-80 おすすめモデル&カラー
- メガバス X-80 おすすめカラー:状況別最強セレクション
- メガバス(Megabass) X-80SW LBO
- メガバス(Megabass) X-80 MAGNUM(マグナム)
- メガバス(Megabass) X-80SW
- メガバス(Megabass) X-80SW LBO Shallow
1. メガバス X-80 おすすめカラー:状況別最強セレクション
X-80シリーズの圧倒的な釣果性能を、さらに確実なものにするのが「カラーセレクト」です。「おすすめカラー」は一つではありませんが、抑えておくべき「必釣」の系統が存在します。まず、どんなフィールドでも絶対に外せないのが、「GG(グレートゲーム)イワシ」や「HTセグロイワシ」、「GGボラ」といった、ベイトフィッシュを忠実に再現した「ナチュラル(リアル)系」カラーです。
海が澄んでいる時、日中のデイゲーム、あるいはシーバスが特定のベイトに偏食している状況では、このリアルさがスレた魚の最後の警戒心を解き放ちます。次に、朝夕のマズメ時や、海が濁っている状況、ナイトゲームで絶対に欠かせないのが、「アピール系」カラー。「チャートバックパール」や「M チャート」といったパール/チャート系は、暗闇や濁りの中でシルエットをはっきりと浮かび上がらせ、シーバスにルアーの存在を気づかせます。
また、「GGアカキン(赤金)」や「GGキンクロ」といったゴールド(金色)系は、マズメ時や濁り潮でのフラッシング効果が絶大です。さらに、ハイプレッシャーな港湾部での切り札となるのが、「マットタイガー」や「GP(グアニウムファントム)クリアピンク」といった「スペシャル系」カラー。マット(艶消し)塗装は光の反射を抑え、クリア系はシルエットをぼかすことで、ルアーを見慣れた賢いシーバスにも違和感なく口を使わせます。
これら「ナチュラル系」「アピール系」「スペシャル系」の3系統を、その日の状況(水色、時間帯、ベイト)に合わせてローテーションしていくこと。それこそが、X-80シリーズで釣果を最大化するための鍵となります。安全な釣りを楽しむため、ライフジャケットの着用や、足場の確認は必ず行いましょう。全日本釣り産業振興会も推奨する安全対策を確認し、万全の準備で臨みましょう。
2. メガバス(Megabass) ルアー X-80SW LBO
あなたがもし、「伝説」の性能を、現代の技術で「超越」させたいと願うならば、選ぶべきは、この「X-80SW LBO」です。これは、単なるX-80SWのマイナーチェンジではありません。メガバスの革新技術「LBO II」を搭載することで、全く新しいルアーへと生まれ変わった、「X80の完成形」と呼ぶべき存在です。
あなたが直面する問題は、ハイプレッシャーな港湾部での「飛距離」の壁と、着水直後の「見切られ」でしょう。従来の重心移動ルアーは、キャスト時に発生する「摩擦」により、飛距離の最後の一伸びを失い、着水後もウェイトが戻るまでの一瞬の「間」がありました。X-80SW LBOは、その全てを解決します。
内部に「ボールベアリング」を内蔵したLBO IIシステムは、摩擦抵抗を極限まで(ほぼゼロに)低減。キャストの瞬間、内蔵ウェイトがロケットのように射出され、逆風を切り裂く「異次元の飛距離」を叩き出します。平均飛距離は従来比20%以上UPとも言われています。そして、着水と同時に、磁力によってウェイトが即座に前方の遊泳位置に「ロック」される。これにより、着水した「0.1秒後」には、あなたが意図した通りの、キレのあるヒラ打ちダートを開始できるのです。
この「飛距離」と「瞬発力」の融合こそが、スレたシーバスに口を使う隙を与えない最大の武器。82mm、12gのボディに、100mmクラスの飛距離と、マシンガンのようなレスポンスを求めるならば、これ以外の選択肢はありません。推奨フックは#8×2本。オリジナルの血統を受け継ぐ3フックシステムが、ショートバイトをも確実に捉えます。迷ったら、まずはこの「現行最強のX-80」から手に取ってみてください。
3. メガバス(Megabass) X-80 MAGNUM(マグナム) 115mm
「X-80SWのアクションは好きだが、アピールが足りない」「コノシロや大型イワシがベイトなのに、80mmでは小さすぎる」。そんな、ランカーシーバスハンターや、サーフアングラーの渇望に応えるのが、この「X-80マグナム」です。全長115mm、自重18gのフローティングモデル。その名の通り、X-80の釣れるDNAを、そのままマグナムサイズへとスケールアップ。
このサイズアップが、あなたの釣りを、新たなステージへと導きます。まず、その圧倒的な「アピール力」。115mmの大型フラットサイドボディが、ただ巻きするだけで、X-80SW譲りのハイピッチ・ロールアクションを、より強く、よりワイドな波動(ウォブンロール)へと増幅。広大なサーフや、大河川の河口でも、遠くのヒラメやランカーシーバスに、その存在を猛烈にアピールします。
そして、ロッドワークへの反応性。ジャークやトゥイッチを加えれば、その大きなボディを「ギラッ!ギラッ!」と翻し、強烈なフラッシングとダートアクションで、ターゲットのリアクションバイトを誘発します。ベイトフィッシュが大きい時、アピール力を最大限に高めたい時、このX-80マグナムは、あなたの最強の「切り札」となるでしょう。
潜行レンジは約1.5m~1.8m。シーバスだけでなく、サーフのヒラメ、マゴチ、あるいは小型青物まで、その射程は無限大。あなたの記録を塗り替える一本として、タックルボックスに加える価値は十分にあります。
4. メガバス(Megabass) X-80SW
テクノロジーは進化し、LBOという革新が生まれました。しかし、それでもなお、多くのアングラーが、そして百戦錬磨のプロフェッショナルまでもが、この「オリジナル X-80SW」をタックルボックスから外さない理由があります。それは、このルアーが「伝説の始まり」であり、今なお色褪せない「本物」の性能を持っているからです。
全長80.5mm、自重11.5g。LBOモデル(12g)と比較して、わずかに軽量なボディ。そして、重心移動には、LBOではなく、高比重の「タングステンバランサー」が採用されています。この「わずかな重量差」と「異なる重心移動システム」が、LBOモデルとは似て非なる、独特の「キレ」と「浮遊感」を生み出すのです。LBOが「カチッ」とした瞬発力で動くのに対し、オリジナルは、タングステンウェイトがわずかに遊ぶことで、より「ヌメッ」とした、生物的なダートを生み出す、と評するアングラーも少なくありません。
また、フローティング設定の浮き姿勢も微妙に異なり、そのわずかな差が、その日のシーバスのコンディションに完璧にハマることがあるのです。そして、このオリジナルモデルでしか味わえない、伝統の3フックシステム(現行LBOも3フックモデルあり)がもたらす、ショートバイトへの対応力。飛距離こそLBOに一歩譲るものの、その「食わせ」の性能は、未だ一線級。
「LBOがあるからオリジナルは不要」ではありません。「LBOとは違うアクションを持つ、もう一つのX80」として、明確な使い分けが存在します。X-80SWという「哲学」の原点に触れたいならば、まずはこのオリジナルモデルから始めてみるのも、決して間違いではありません。
5. メガバス(Megabass) X-80SW LBO Shallow
あなたが愛するフィールドが、水深1mにも満たない「超浅瀬」であるならば、あなたは常に「根掛かり」という恐怖と戦っているはずです。X-80SWの、あの生命感あふれるヒラ打ちダートが、目の前のシャローエリアで使えたなら…。そんな、全てのアングラーが抱く「夢」を、メガバスが「LBO II」という技術で現実にした。
それが、「X-80SW LBO Shallow」です。全長80.5mm、自重12g。オリジナルのX-80SW LBO(12.5g)とほぼ同じシルエットと重量ながら、その中身は全くの別物。潜行レンジを、オリジナル(最大1.8m)の3分の1以下である「最大60cm」に抑えるため、リップの形状と角度、そしてボディの浮力バランスが、ミリ単位で再設計されています。
これにより、あなたはついに、干潮間際の干潟、ゴロタ場の際、河川の瀬といった「アンクル(くるぶし)ディープ」でさえも、根掛かりを恐れることなく、あのX-80のダートアクションで攻め切ることが可能になったのです。もちろん、LBO II搭載による「異次元の飛距離」と「瞬発的なアクションレスポンス」は健在。
シャローエリアでこそ、遠くのポイントに届けるキャスタビリティは、最大の武器となります。そのインプレッションは、「今まで攻めきれなかった場所で、魚が獲れた」「X-80の動きで浅い場所を引けるのは反則だ」と、シャローゲーマーからの絶賛に満ちています。推奨フックは#8の2フック仕様(オリジナル/LBOとは異なる点に注意)。
これは、シャローでの根掛かり回避性能をさらに高めるための専用セッティングです。これは、万人が使うルアーではありません。しかし、あなたのフィールドが「浅い」ならば、これ以上に強力な「専用兵器」は存在しないでしょう。
まとめ:X80の血統を理解し、シーバスゲームを制覇せよ
X80 メガバスというキーワードから始まったあなたの探求は、このルアーが単なる一つのミノーではなく、メガバスの革新技術(LBO)と、フィールドへの深い洞察が生み出した「釣るため」の精密なツールファミリーであることを明らかにしたのではないでしょうか。この記事では、インプレッションで絶賛されるその伝説的な釣果の裏に、計算され尽くしたアクションとレンジ、そしてX-80SW、X-80マグナム(+1)、X-80SW LBO、シャローモデルといった、各シリーズの明確な役割があることを解説しました。
おすすめカラーの選び方も、あなたの戦略をさらに深めるヒントとなったはずです。今、あなたの取るべきアクションプランは明確です。それは、ご自身のメインフィールドを思い浮かべ、最適なX80を「戦略的に」選ぶことです。飛距離とレスポンスを極めるなら「X-80SW LBO」を、ランカーハントとパワーゲームなら「X-80マグナム」を、水深50cmの超浅瀬を制圧するなら「X-80SW LBO Shallow」を。そして、そのルアーを信じて、フィールドでその「異次元のダート」を演出してみてください。
このルアーを手にした未来、あなたはもう、ハイプレッシャーな港湾部で「どうせ食わない」と諦めるアングラーではありません。LBOがもたらす圧倒的な飛距離で未開のポイントを撃ち抜き、着水直後のワンジャークで、狡猾なランカーシーバスの口をこじ開ける、ゲームの主役となっているはずです。X-80シリーズは、あなたのシーバスゲームを、より深く、より確実なものへと変える、最強の「相棒」となるでしょう。
