逆風を切り裂き、遥か彼方の未開拓ゾーンへ。ショアからのキャスティングゲームにおいて、「飛距離」は絶対的な正義であり、時に釣果を左右する最大の武器となります。その飛距離という一点において、他の追随を許さない圧倒的な性能を誇るのが、JUMPRIZEの「かっ飛び棒130BR」です。
このかっ飛び棒の名を聞き、その驚異的な飛距離性能や青物への効果に期待を寄せるアングラーは後を絶ちません。しかし、いざ手にしようとすると、「使い方は?」「推奨フックは?」「シャローライトモデルとは違うの?」といった具体的な疑問や、「最強カラー」「人気カラー」はどれなのか、といったカラー戦略に関する悩みも出てくるでしょう。
この記事では、そんなあなたのあらゆる疑問に答え、かっ飛び棒130BRがなぜこれほどまでに「飛ぶ」のか、そして「釣れる」のか、その秘密をインプレッションも交えながら徹底的に解剖していきます。
- かっ飛び棒130BRの驚異的な飛距離性能とその秘密
- 基本的な使い方と釣れるアクション(ただ巻き&フォール)
- 推奨フックセッティングとカラー選びの考え方
- シャローライトモデルや150サイズとの違い、青物への有効性
かっ飛び棒の核心:飛距離とアクションの秘密
- かっ飛び棒130BRの基本スペックと驚異的な飛距離
- かっ飛び棒の基本的な使い方:ただ巻きとフォール
- かっ飛び棒のフックセッティング:推奨サイズとバランス
- かっ飛び棒「シャローライト」モデルとの違い
- かっ飛び棒は青物に効く?ターゲットと有効な場面
1. かっ飛び棒130BRの基本スペックと驚異的な飛距離
かっ飛び棒130BR(バックロール)は、JUMPRIZEが誇る「飛び」に特化したシンキングペンシルです。その基本スペックは、全長130mmに対して自重38g。この数値だけでも、その高比重設計が伺えます。しかし、かっ飛び棒の真髄は、単に重いだけではありません。
空気抵抗を極限まで排除した、後方にかけて絞り込まれるような独特のボディフォルム。そして、キャスト時に重心がボディ後端へ移動し、飛行姿勢を完璧に安定させる内部ウェイトシステム(具体的な名称は非公表ながら重心移動の役割)。これらの要素が組み合わさることで、かっ飛び棒は文字通り「ロケット」のように空を切り裂きます。
多くのインプレッションで「PE1.5号で100m超えも可能」「どんな逆風でも失速しない」と評される通り、その飛距離性能は同クラスのルアーの中でも群を抜いています。他のアングラーが誰も届かない、遥か沖の潮目、ブレイクライン、ナブラ。そこが、かっ飛び棒130BRの独壇場となるのです。この圧倒的な飛距離こそが、プレッシャーの高い現代のフィールドにおいて、最大の武器となります。
2. かっ飛び棒の基本的な使い方:ただ巻きとフォール
これほどの飛距離性能を持つかっ飛び棒130BRですが、その使い方は驚くほどシンプルです。基本となるのは「ただ巻き」。キャスト後、任意のレンジ(水深)までカウントダウンし、あとは一定のスピードで巻くだけ。すると、かっ飛び棒はボディを左右にゆらゆらと揺らすような、ワイドな「S字スラロームアクション」で泳ぎます。
このアクションは、シーバスはもちろん、ヒラメやマゴチ、そして青物といった、多くのフィッシュイーターの本能を刺激します。そして、かっ飛び棒130BRのもう一つの、そして最大の武器が「フォール(沈下)」アクションです。BR(バックロール)の名の通り、リトリーブを止めると、ルアーは水平に近い姿勢を保ったまま、ボディをローリング(回転)させながらヒラヒラと揺れながら沈んでいきます。
この「バックロールフォール」こそが、低活性な魚や、ルアーを見切るスレた魚に対して、強烈な「食わせの間」を与えるのです。使い方の応用としては、着底させてからの「リフト&フォール」。ロッドを大きくあおってルアーを持ち上げ、再びバックロールフォールで誘う。この縦の動きは、特にボトム(海底)付近に潜むヒラメやマゴチ、あるいは深場の青物に対して絶大な威力を発揮します。
3. かっ飛び棒のフックセッティング:推奨サイズとバランス
かっ飛び棒130BRの性能を最大限に引き出し、かつターゲットを確実に獲るためには、適切なフックセッティングが不可欠です。このルアーは38gという自重があり、ターゲットもシーバスだけでなく、ヒラメや青物といったパワフルな魚が想定されます。メーカー(JUMPRIZE)が推奨する標準フックサイズは、「#4(4番)」のトレブルフックをベリー(腹)とテール(尾)に1つずつ装着するパターンです(例:JUMPRIZE トレブルMMH #4)。
このセッティングで、かっ飛び棒本来のアクションバランスが保たれ、かつ十分な強度も確保されます。しかし、より大型の青物(ワラサクラス以上)をメインターゲットにする場合や、根掛かりが多い場所での使用を考慮して、シングルフックに換装するアングラーもいます。シングルフックにするメリットは、(1)貫通力が高く、大型魚の硬い口にも掛かりやすい、(2)フックの強度が高い(伸びにくい)、(3)根掛かりが軽減されるなどです。
デメリットとしては、フッキング率(針掛かりの確率)が低下する可能性があること、そしてフックの重量バランスが変わることで、ルアーのアクションに影響が出る可能性があることです。シングルフックに換装する場合は、トレブルフック#4(1個あたり約1.1g)×2個=合計約2.2gという標準重量に、なるべく近づけることが重要です。適切なサイズのシングルフックを選び、スイムテストでアクションを確認することをおすすめします。安全な釣りを楽しむため、ライフジャケットの着用は必須です。全日本釣り産業振興会も推奨する安全対策を確認し、万全の準備で臨みましょう。
4. かっ飛び棒「シャローライト」モデルとの違い
かっ飛び棒シリーズには、スタンダードな130BRの他に、「かっ飛び棒130 シャローライト」というモデルが存在します。この二つの違いは、その名の通り「攻略レンジ(水深)」と「アクション」にあります。スタンダードな「130BR」(38g)は、シンキング(沈む)モデルであり、表層からボトム(海底)まで、あらゆるレンジを攻略できる万能タイプです。
アクションもワイドなS字スラロームとバックロールフォールが特徴です。一方、「130 シャローライト」(26g)は、自重を大幅に軽量化し、かつリップ(潜行板)を備えた「フローティング(浮く)」または「シンキング」モデルとして設計されています(※モデルにより異なるため要確認)。これにより、潜行レンジが非常に浅く(水面直下~約50cm程度)、スタンダードモデルでは根掛かりしてしまうようなシャローエリア(浅瀬)を、スローに攻略することが可能です。
アクションも、よりナチュラルなローリング主体となり、「食わせ」に特化した性能を持っています。つまり、飛距離と全レンジ対応力を求めるなら130BR、シャローエリアをスローに、ナチュラルに攻めたいならシャローライト、という明確な使い分けが存在します。
5. かっ飛び棒は青物に効く?ターゲットと有効な場面
かっ飛び棒130BRは、シーバスやヒラメだけでなく、「青物」に対しても非常に強力な武器となります。その理由は、まず第一に、青物狙いで最も重要となる「飛距離」を圧倒的に稼げることです。遥か沖で発生したナブラや、潮目の中に潜む青物の群れを、他のルアーでは届かない距離から直撃できます。第二に、そのアクション。
ただ巻きでのワイドなS字スラロームは、ベイトフィッシュの群れを演出し、青物のナブラをさらに活性化させる力を持っています。また、リフト&フォールでのバックロールフォールは、ジグに反応しないような低活性な青物に対しても、リアクションバイトを誘発する「食わせ」の切り札となります。ターゲットとなる青物は、イナダ(ブリの若魚)、サゴシ(サワラの若魚)、ワラサクラスまでの中型青物がメインです。
大型のヒラマサやブリを狙うには、フック強度にやや不安が残るため、シングルフックへの換装や、より大型のルアー(ララペン165Fなど)へのローテーションも視野に入れるべきでしょう。しかし、特にサーフや堤防からのショアジギングにおいて、メタルジグ一辺倒になりがちな状況で、かっ飛び棒130BRという「プラグ」の選択肢を持つことは、あなたの戦略の幅を大きく広げ、釣果を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。
飛距離は正義!かっ飛び棒とJUMPRIZEおすすめルアー5選
- かっ飛び棒 最強カラー/人気カラー:状況別セレクション
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) かっ飛び棒 130BR
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) ぶっ飛び君 95S
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) ララペン 150F
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) サーフェスウィング 147F
1. かっ飛び棒 最強カラー/人気カラー:状況別セレクション
かっ飛び棒130BRの圧倒的な飛距離性能を、実際の釣果に結びつけるためには、状況に応じた「カラーセレクト」が非常に重要です。「最強カラー」や「人気カラー」は存在しますが、それはあくまで「多くの状況で有効な可能性が高い」という意味であり、絶対ではありません。まず、どんな状況でも外せない「基本カラー」として、「リアルイワシ」や「ブルピンイワシ」といった、ベイトフィッシュを忠実に再現した「ナチュラル系」が挙げられます。
澄み潮や日中のプレッシャーが高い状況では、このリアルさが魚に見切られにくい最大の武器となります。次に、朝夕のマズメ時や、海が濁っている状況で威力を発揮するのが、「アピール系」カラーです。「ピンクウェーブ」や「チャートバックパール」、「アカキン(赤金)」、「グリーンウェーブ」などは、少ない光量でもシルエットを際立たせ、遠くの魚にもその存在を気づかせ、リアクションバイトを誘発します。特にサーフのヒラメ狙いでは、「ヒラメゴールド」や「ピンク系」が人気カラーとして高い実績を誇ります。
さらに、JUMPRIZEならではの「レンズキャンディーグローベリー」や「超フルメッキ」といった、強烈なフラッシング(光の反射)を生み出すカラーも、晴天時のリアクション狙いや、広範囲から魚を寄せるパイロットルアーとして欠かせません。これらのカラー特性を理解し、天候、時間帯、水の透明度、そしてベイトの種類に合わせてローテーションしていくこと。それこそが、かっ飛び棒で「最強」の釣果を叩き出すための鍵となります。
2. JUMPRIZE(ジャンプライズ) かっ飛び棒 130BR
「あのナブラまで、あと少し届けば…」「この爆風では、もう釣りにならない…」。そんな、ショアアングラーが抱える「飛距離」という永遠の課題に、JUMPRIZEが投じた究極の答え。それが、この「かっ飛び棒 130BR」です。全長130mm、自重38g。その名の通り「かっ飛ぶ」ために、空気抵抗を極限まで排除した専用設計ボディと、高比重タングステンを用いた重心移動システムを搭載。
キャストした瞬間、あなたは、これまで体験したことのない異次元の飛距離に驚愕するでしょう。PE1.5号ラインで平均90m、最大で100mを超えるというそのポテンシャルは、もはやシンキングペンシルの領域を超え、メタルジグに匹敵します。しかし、かっ飛び棒はただの「重い鉛筆」ではありません。リトリーブを開始すれば、ワイドなS字スラロームアクションでターゲットにアピール。そして、ひとたびリトリーブを止めれば、BR(バックロール)の名の通り、水平姿勢を保ったまま、ボディをローリングさせながらヒラヒラとフォール。この「泳ぎ」と「フォール」の両面で、シーバス、ヒラメ、マゴチ、そして青物の捕食本能を刺激します。
特に、他のルアーでは届かない遥か沖のブレイクラインや、強風下のサーフ、潮流の速い海峡など、タフな状況でこそ、このルアーの真価は発揮されます。推奨フックは#4。このセッティングが、アクションと強度のベストバランスです。最強/人気のカラーである「リアルイワシ」や「ピンクウェーブ」をタックルボックスに忍ばせておけば、どんな状況でも、あなたに一筋の光明をもたらしてくれるはずです。飛距離は、最大の武器である。その言葉の意味を、かっ飛び棒130BRが教えてくれます。
3. JUMPRIZE(ジャンプライズ) ぶっ飛び君 95S
かっ飛び棒130BRが「飛距離の絶対王者」であるならば、この「ぶっ飛び君 95S」は、「飛距離」と「食わせ能力」を、より高い次元で両立させた「万能の飛び道具」です。全長95mm、自重25g。かっ飛び棒よりも一回りコンパクトなシルエットは、シーバスやヒラメが最も好むベイトフィッシュのサイズ感にジャストフィット。
それでいて、高比重設計と空力性能に優れたボディは、95mmクラスとは思えない、まさに「ぶっ飛ぶ」ような飛距離(平均80mオーバー)を叩き出します。アクションは、ただ巻きすると水平姿勢を保ったまま、お尻を左右に激しく振る「テールスライドアクション」。この強烈な波動が、ミノーやメタルジグとは全く異なるアピールで、広範囲のターゲットにその存在を知らしめます。そして、ぶっ飛び君のもう一つの武器が「フォール」。リトリーブを止めると、水平姿勢を保ったまま、細かくローリングしながら沈下。
この動きが、特に低活性なヒラメやシーバスに対して、強烈な「食わせの間」を与えるのです。かっ飛び棒130BRが「より遠くへ、より強くアピール」するルアーなら、ぶっ飛び君95Sは「十分な飛距離で、よりナチュラルに食わせる」ルアー。この二つを使い分けることで、JUMPRIZEの「飛び」の戦略は、まさに盤石のものとなります。シーバス、ヒラメ、マゴチ、小型~中型青物と、ターゲットを選ばないその汎用性の高さも魅力。タックルボックスに必ず入れておきたい、信頼と実績の一本です。
4. JUMPRIZE(ジャンプライズ) ララペン 150F
かっ飛び棒やぶっ飛び君が「水中」を支配するルアーであるならば、この「ララペン 150F」は、「水面」を支配するために生まれた、JUMPRIZEのもう一つのフラッグシップです。あなたが攻めるフィールドで、青物やシーバスが水面を激しく意識し、ボイルやナブラが発生している。そんな最高の瞬間を、確実にモノにするために、このルアーは存在します。全長150mm、本体重量43g(フック込み約50g)。
ショア青物ゲームのスタンダードとして、完璧なバランスを誇るダイビングペンシルです。PE3号~4号クラスのタックルでフルキャストすれば、重心移動システムが作動し、逆風を切り裂く圧倒的な飛距離を実現。そして、アクション。ララペンの最大の功績は、それまでベテランの独壇場だったダイビングペンシルの操作を、「誰でも簡単に」できるようにしたことです。
ラインスラック(糸ふけ)を弾くだけのイージーなロッド操作で、水面直下を泡をまといながら、艶めかしいS字ダイブ&スライドを披露。この「エラーの少なさ」と「アクションレスポンスの良さ」が、百戦錬磨のヒラマサやブリに、見切る隙を与えません。水面が炸裂し、ロッドが絞り込まれる、あの興奮。ララペン150Fは、その興奮を最も身近なものにしてくれる、JUMPRIZEの「夢」を形にしたルアーです。かっ飛び棒で沖の反応を探り、ララペンで水面を誘う。この組み合わせが、あなたの青物ゲームを新たな次元へと引き上げます。
5. JUMPRIZE(ジャンプライズ) サーフェスウィング 147F
かっ飛び棒が「遥か沖」を攻略するための飛び道具なら、この「サーフェスウィング 147F」は、かっ飛び棒では攻めきれない「超シャロー(浅瀬)」を支配するために生まれた、JUMPRIZEのもう一つの「翼」です。あなたが攻めるサーフや磯が、水深1mにも満たないような浅瀬である場合、かっ飛び棒のようなシンキングルアーは、根掛かりのリスクが高く、スローに誘うことが困難です。
そんな時こそ、このルアーの出番です。全長147mm、自重23gのフローティングミノー。そのインプレで誰もが驚愕するのが、潜行レンジ「0cmから最大30cm」という、驚異的なシャロー性能です。この性能により、あなたはヒラメやヒラスズキが潜む「根の上」や「波打ち際」を、根掛かりの恐怖なく、完璧にトレースすることが可能になります。アクションは、ただ巻きするだけで、ボディを左右に大きく振る「ワイドなウォブンロール」。
この強い波動が、荒れたサラシの中でも、サーフの波の中でも、決してバランスを崩すことなく泳ぎ切り、ターゲットに猛烈にアピールします。かっ飛び棒で沖を探り、手前の浅瀬はサーフェスウィングで丁寧に探る。この二つの翼が、あなたのシャローゲームを盤石なものにします。特に、コノシロや大型ボラといったビッグベイトパターンにおいては、この147mmのボリューム感が、ランカークラスのシーバスや座布団ヒラメを狂わせる鍵となるでしょう。
まとめ:かっ飛び棒130BRで、未開拓ゾーンを撃ち抜け
かっ飛び棒というキーワードから始まったあなたの探求は、このルアーが単なる「重いシンキングペンシル」ではなく、JUMPRIZEの「飛距離」への執念と、「食わせ」へのこだわりが融合した、ショアキャスティングゲームの常識を覆す「最終兵器」であることを明らかにしたのではないでしょうか。
この記事では、かっ飛び棒130BRの驚異的な飛距離性能、ただ巻きとバックロールフォールを駆使した使い方、そして釣果を左右するフックセッティングについて、インプレを交えながら徹底的に解説しました。シャローライトモデルとの違いや、青物への有効性、そして最強/人気カラーの考え方も、あなたの戦略の幅を広げるはずです。今、あなたのアクションプランは明確です。それは、ご自身のタックル(Mクラス以上のロッド推奨)と、攻略したいフィールドを再確認すること。
そして、逆風や遠距離といった、これまで諦めていた状況でこそ、このかっ飛び棒130BRを信じてフルキャストすることです。その一投が、今まで誰も届かなかった未開拓ゾーンへと、あなたを導いてくれるはずです。かっ飛び棒130BRを手にした未来、あなたはもう「届かない」という言い訳をすることはありません。圧倒的な飛距離を武器に、誰よりも遠くのターゲットを仕留める、エキスパートアングラーへと進化していることでしょう。
