静かな水面を切り裂く、激しいバイトの瞬間。トップウォーターゲームの醍醐味は、アングラーを虜にしてやみません。しかし、セレクティブなターゲットは、派手すぎるポッパーや、動きの単調なペンシルベイトには見向きもしないことがあります。
そんなタフな状況を打破するために、多くのアングラーが絶大な信頼を寄せるルアー、それがJUMPRIZEの「ポポペン95F」です。このユニークなルアーのインプレを求め、その使い方や、ただ巻きでの効果、そして驚くべき飛距離の秘密を探る声は後を絶ちません。
ポポペン95Fは、シーバスだけでなく、青物にも有効なのか?推奨されるシングルフックセッティングは?この記事では、ポポペン75Fとの比較も交えながら、あなたのあらゆる疑問に答え、ポポペン95Fが持つ真の実力とそのインプレを徹底的に解剖していきます。
- ポポペン95Fのインプレと釣れるアクション(使い方)
- ただ巻きでもOK?多彩なアクションとその水中での動き
- 95mm/16gが生み出す驚異的な飛距離の秘密
- 青物への有効性と推奨シングルフックセッティング
ポポペン95Fインプレ:使い方とアクションの核心
- ポポペン95Fの基本的な使い方:誰でも釣れるアクション
- ポポペン95Fは「ただ巻き」でも釣れる?
- ポポペン95Fの飛距離インプレ:なぜこれほど飛ぶのか?
- ポポペン95Fの水中アクションとレンジ
- ポポペン95Fのシングルフックセッティング:メリットと注意点
1. ポポペン95Fの基本的な使い方:誰でも釣れるアクション
ポポペン95Fのインプレッションで最も多く語られるのが、その「使いやすさ」と「多彩なアクション」です。基本的な使い方は非常にシンプル。キャスト後、ロッドティップを軽くチョンチョンとあおる(トゥイッチする)だけ。
これにより、ポポペン最大の特徴である独特なカップ形状が水を掴み、「ポコン!」という控えめながらも確実に魚にアピールするポップ音と、派手すぎないスプラッシュ(水しぶき)を生み出します。さらに、少し強めにジャーク(しゃくる)すると、ルアーは水面直下に「ショートダイブ」し、水中をS字を描くようにヒラを打ちながら泳ぎます。この「ポップ&スプラッシュ」と「ダイブ&S字アクション」の組み合わせが、他のポッパーやペンシルベイトとは一線を画す、ポポペンならではの食わせ能力の秘密です。
ターゲットの活性や、ベイトフィッシュの種類(逃げ惑う小魚か、水面でもがく虫かなど)をイメージしながら、アクションの強弱やリズムを変化させることで、驚くほど多彩な誘いが可能です。初心者でも簡単に「釣れるアクション」を演出できる、まさに魔法のようなトップウォータールアーです。
2. ポポペン95Fは「ただ巻き」でも釣れる?
ポポペン95Fは、トゥイッチやジャークだけでなく、「ただ巻き」でも非常に効果的なルアーです。実際に多くのインプレッションで、「ただ巻きで爆釣した」という報告が上がっています。ポポペン95Fをゆっくりとただ巻きすると、ボディを左右に揺らしながら(ウォブリング)、水面にV字の引き波を立てて泳ぎます。
この動きは、まるで弱った小魚が水面をふらふらと泳いでいるかのようであり、あるいは水面を泳ぐバチ(ゴカイ)のようにも見えます。特に、シーバスが表層を意識しているものの、派手なアクションにはスレている状況や、バチ抜けパターン、あるいは夜間の常夜灯周りなどで、この「ただ巻き」アクションが絶大な威力を発揮します。速く巻くと水面から飛び出してしまうため、あくまでも「ゆっくり」と、ルアーが水面直下で引き波を立てるギリギリのスピードで巻くのがコツです。
時には、ただ巻きの中にトゥイッチを織り交ぜて、不規則な動き(食わせの間)を演出するのも効果的。ロッド操作が苦手なアングラーでも、投げて巻くだけで釣れてしまう。そのイージーさも、ポポペン95Fが愛される理由の一つです。
3. ポポペン95Fの飛距離インプレ:なぜこれほど飛ぶのか?
ポポペン95Fは、全長95mm、自重16gという、トップウォータープラグとしては標準的なスペックです。しかし、そのインプレッションでは「見た目以上に飛ぶ」「逆風でも投げやすい」といった、飛距離性能に関する高い評価が目立ちます。
なぜ、ポポペン95Fはこれほどまでに飛ぶのでしょうか。その秘密は、JUMPRIZEならではの徹底したボディ設計と、内蔵された重心移動システムにあります。空気抵抗を極限まで抑えた、後方にかけてスリムになる流線形のボディフォルムは、キャスト時にルアーが回転しにくく、安定した飛行姿勢を保ちます。
さらに、ボディ内部には、キャストの衝撃で後方に移動し、着水後に定位置に戻るウェイトボールが内蔵されています(具体的なシステム名は公表されていませんが、重心移動の役割を果たします)。これにより、16gという自重以上の推進力を生み出し、特にPEライン1号~1.5号程度の標準的なシーバスタックルや、ライトなショアジギングタックルとの組み合わせにおいて、驚くほどの飛距離を実現するのです。
この「飛距離」というアドバンテージが、他のトップウォータープラグでは届かなかった、沖の潮目やナブラを攻略することを可能にします。
4. ポポペン95Fの水中アクションとレンジ
ポポペン95Fは基本的にトップウォータープラグですが、そのアクションは水面だけにとどまりません。「水中」での動きこそが、このルアーの食わせ能力を高める重要な要素です。前述の通り、ロッドを強めにジャークすると、ポポペン95Fは水面下に「ショートダイブ」します。
この時、ルアーはただ潜るだけでなく、左右にヒラを打ちながらS字を描くように泳ぎます。潜行する深さ(レンジ)は、ジャークの強さやラインの角度にもよりますが、水面直下の「10cm~30cm」程度。この「水面と水面直下」を自在に行き来する動きが、ターゲットに対して非常に効果的なアピールとなるのです。
例えば、水面まで出きらない高活性な青物や、ルアーに気づいているものの警戒して水面を割らないシーバスに対して、ダイブさせて水中アピールに切り替えることで、バイトに持ち込むことができます。また、ダイブ後の浮き上がり方も秀逸で、ゆっくりと水平に近い姿勢で浮上するため、その瞬間も絶好のバイトチャンスとなります。水面でのアピールと、水中での食わせ。この二つの顔を持つことが、ポポペン95Fが多様な状況で結果を出せる理由です。
5. ポポペン95Fのシングルフックセッティング:メリットと注意点
ポポペン95Fの標準フックは、トレブルフック(3本針)の#4サイズが2つ推奨されています(JUMPRIZEトレブルMMH#4など)。しかし、特に青物狙いや、根掛かりが多い場所での使用を考慮して、「シングルフック」に換装したいと考えるアングラーも少なくありません。シングルフックセッティングには、いくつかのメリットがあります。
(1)フックの貫通力が高く、大型魚の硬い口にもしっかりと掛かる。(2)ファイト中にフックが伸びたり折れたりするリスクが低い。(3)根掛かりが軽減される。(4)魚へのダメージが少ない(リリース前提の場合)。一方で、デメリットと注意点もあります。
(1)フッキング率(針掛かりの確率)がトレブルフックに比べて低下する可能性がある。(2)シングルフックの重量や形状によっては、ルアー本来のアクションバランスが崩れてしまう可能性がある。ポポペン95Fにシングルフックを装着する場合、トレブルフック#4(1個あたり約1.1g)×2個=合計約2.2gという、標準の総重量になるべく近づけることが重要です。例えば、1個あたり1.1g前後のシングルフック(キャスティング用シングルの#1や1/0など、メーカーにより異なる)を前後に装着するのが一つの目安となります。
ただし、フックの形状やアイ(輪)の向きによってもバランスは変わるため、実際にスイムテスト(泳がせてみること)を行い、最適なセッティングを見つけることが肝心です。安全のため、フック交換時はプライヤーを使用し、怪我に十分注意しましょう。全日本釣り産業振興会も推奨する安全対策を確認し、安全第一で作業を行ってください。
水面炸裂!ポポペンとJUMPRIZEおすすめルアー5選
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) ポポペン 95F
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) ポポペン 75F
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) ララペン 125F
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) ぶっ飛び君 95S
- JUMPRIZE(ジャンプライズ) かっ飛び棒 130BR
1. JUMPRIZE(ジャンプライズ) ポポペン 95F
「トップウォータープラグは操作が難しい」「ポッパーはアピールが強すぎる、ペンシルはナチュラルすぎる」。そんな、トップウォーターゲームにありがちな悩みを、一撃で解決するためにJUMPRIZEが生み出した答え、それが「ポポペン 95F」です。全長95mm、自重14gのフローティングボディ。
このルアーは、ポッパーの「音と泡」によるアピール力と、ペンシルベイトの「ナチュラルな誘い」を、かつてない次元で融合させています。その秘密は、独特な形状のカップデザインにあります。軽いトゥイッチでは、「ポコン」という生命感あふれるポップ音と、控えめなスプラッシュでターゲットの注意を引きつけます。
そして、少し強めにジャークすれば、水面直下にダイブし、艶めかしいS字アクションで「食わせ」へと移行する。この「ポップ・スプラッシュ・ダイブ・S字アクション」という多彩な誘いを、アングラーは意のままに繰り出すことができるのです。さらに驚くべきは、ただ巻きでの性能。デッドスローで巻けば、水面にV字の引き波を立てながら、弱々しく泳ぐベイトフィッシュやバチを完璧に演出。ターゲットが何に執着しているのか分からない状況でも、ポポペン95Fはあらゆる可能性に対応します。
内蔵された重心移動システムは、14gという自重からは信じられないほどの飛距離を生み出し、沖のナブラや潮目を射程圏内に捉えます。シーバス、ヒラスズキ、チヌ(クロダイ)、そして小型から中型の青物まで。ターゲットを選ばないその汎用性の高さは、多くのインプレッションで証明済み。「トップウォーターゲームの楽しさを、もっと多くの人に」。そんな開発者の想いが詰まった、まさに傑作と呼ぶにふ相応しいルアーです。
2. JUMPRIZE(ジャンプライズ) ポポペン 75F
ポポペン95Fの性能を、さらにコンパクトなボディに凝縮。それが「ポポペン 75F」です。全長75mm、自重11.5g。このサイズ感は、ターゲットが捕食しているベイトフィッシュが極端に小さい「マイクロベイトパターン」や、プレッシャーが極めて高い激戦区において、95Fですら見切られてしまうような状況を打破するための「切り札」となります。
95F譲りの多彩なアクションは健在。軽いトゥイッチでのポップ&スプラッシュ、ジャークでのダイブ&S字アクション、そしてただ巻きでの引き波アクション。その全てを、この小さなボディで完璧に再現します。特に、チニング(クロダイ・キビレ狙い)においては、この75mmサイズが、カニやエビといった小型の甲殻類を模倣するのに最適であり、トップウォーターチニングのパイロットルアーとして絶大な人気を誇ります。
また、メッキ(ロウニンアジやギンガメアジの若魚)や、小型の青物(ショゴなど)といった、ライトゲームのターゲットに対しても、そのアピール力と食わせ能力は抜群の効果を発揮。11.5gという軽量ボディながら、空力性能に優れたデザインにより、ライトタックル(PE0.6号~1.0号)でも十分な飛距離を確保できます。95Fとこの75F、二つのサイズを揃えることで、あなたのトップウォーター戦略は、さらに緻密で、攻略できる範囲も格段に広がるでしょう。その小さなボディに秘められた、計り知れないポテンシャルを、ぜひ体感してください。
3. JUMPRIZE(ジャンプライズ) ララペン 125F
ポポペンが「ポッパーとペンシルの融合」であるならば、「ララペン 125F」は、ダイビングペンシルの新たなスタンダードを築き上げた、JUMPRIZEのもう一つの「翼」です。ポポペンが比較的穏やかな水面を得意とするのに対し、ララペンは、多少波気がある状況や、より広範囲にアピールしたい場面、そして大型の青物を本気で狙う時に、その真価を発揮します。
全長125mm、本体重量25g(フック込み約28~29g)。軽い力でのショートジャークに機敏に反応し、水面直下を泡をまといながら艶めかしくスライドする「クイックスライドアクション」は、まさに瀕死のベイトフィッシュそのもの。この動きが、ヒラマサやブリといった大型青物の捕食本能を強烈に刺激します。ポポペンよりも深いレンジ(水面直下~約50cm)までダイブさせることも可能で、水面まで出きらない高活性な魚にもアピールできます。
そして、ララペンの代名詞とも言えるのが、その圧倒的な飛距離性能。内蔵されたタングステン重心移動システムが、逆風をものともしない弾丸ライナーを生み出し、ポポペンでは届かなかった遥か沖のポイントを攻略可能にします。ポポペンで水面をサーチし、反応がなければララペンでアピール力を高める、あるいは飛距離を稼ぐ。この二つのトップウォータールアーを使い分けることが、JUMPRIZEの戦略をマスターする鍵となります。
4. JUMPRIZE(ジャンプライズ) ぶっ飛び君 95S
ポポペンやララペンが「水面」を支配するルアーであるならば、この「ぶっ飛び君 95S」は、それらでは攻めきれない「水中」と「遥か沖」を支配する、JUMPRIZEの超ベストセラーです。あなたがフィールドに立った時、魚が水面を意識しておらず、レンジ(水深)が下がっている。あるいは、ポポペンやララペンですら届かない、遥か沖でナブラが立っている。そんな状況でこそ、このルアーの出番です。
全長95mm、自重27g。コンパクトなボディに詰め込まれた高比重タングステンウェイトは、キャストした瞬間、まさに「ぶっ飛び」という名にふさわしい、異次元の飛距離を叩き出します。カテゴリーはシンキングペンシル。しかし、そのアクションはただのシンキングペンシルではありません。ただ巻きするだけで、水平姿勢を保ったまま、強烈なテールスライドアクションを発生。
この強力な波動が、ミノーやジグとは全く異なるアピールで、シーバス、ヒラメ、青物といったあらゆるフィッシュイーターを魅了します。さらに、シンキング(沈む)特性を活かし、あなたは水面直下からボトム(海底)まで、全てのレンジを自由に攻略できます。ポポペンで水面を誘い、反応がなければぶっ飛び君でレンジを下げて探る。この二段構えの戦略が、あなたの釣果をより確実なものにします。
5. JUMPRIZE(ジャンプライズ) かっ飛び棒 130BR
「ぶっ飛び君 95S」をも超える、絶対的な飛距離が欲しい時。JUMPRIZEが誇る「飛びの最終兵器」、それが「かっ飛び棒 130BR」です。このルアーの存在意義は、ただ一点、「JUMPRIZEルアーの中で、最強の飛距離を叩き出すこと」。全長130mm、自重38g。その空気抵抗を極限まで排除したフォルムと高比重ボディは、あなたがどれほど逆風の強い状況に立たされても、想像を絶する飛距離を約束します。
他のアングラーがキャストを諦めるような爆風のサーフ、誰も到達できない沖の潮目。そこが、かっ飛び棒の独壇場です。しかし、このルアーはただの「重い鉄の塊」ではありません。BR(バックロール)の名の通り、リトリーブを開始すれば、ワイドなS字を描くようなスラロームアクションで泳ぎ、フォールさせれば、水平姿勢を保ったままヒラヒラと揺れながら沈む「バックロールフォール」を演出。
この「泳ぎ」と「フォール」の両方で食わせることができるのです。ターゲットは、ヒラメ、シーバス、そして何より遠浅のサーフやゴロタ浜に回遊してくる青物。ポポペンで水面を、ぶっ飛び君で中層を、そしてかっ飛び棒で「遥か沖」と「ボトム」を攻め落とす。この布陣が揃った時、あなたのショアキャスティングゲームに死角はなくなります。
まとめ:ポポペン95Fを手に、水面炸裂の興奮を
ポポペン95Fというキーワードから始まったあなたの探求は、このルアーが単なるポッパーやペンシルベイトではなく、JUMPRIZEの革新的な発想が生み出した「第三のトップウォータープラグ」であることを明らかにしたのではないでしょうか。
この記事では、インプレで絶賛されるその使いやすさと多彩なアクション、ただ巻きでも釣れる秘密、そして95mm/16gというスペックからは想像もつかない飛距離性能について解説しました。また、青物への有効性や、釣果を左右するシングルフックセッティングの考え方もご理解いただけたと思います。
今、あなたのアクションプランは明確です。それは、ご自身のタックルボックスに、サブサーフェス(ぶっ飛び君)やダイビングペンシル(ララペン)と並べて、この「水面の魔術師」ポポペン95Fを加えること。そして、次回の釣行で、シーバスや青物が水面を意識している「その瞬間」に、自信を持って投入してみてください。軽いトゥイッチで生命感を演出し、時にはダイブさせて食わせの間を作る。
その先に待っているのは、水面が炸裂し、アドレナリンが沸騰する、あの最高の瞬間です。ポポペン95Fは、あなたのトップウォーターゲームを、もっと簡単に、もっとエキサイティングなものへと変えてくれるはずです。
