広大な海を前に、ナブラも起きず、鳥も騒がず、静寂だけが流れるタフな状況。これまで信頼してきたミノーやジグを投げても、全く反応が得られない。そんな経験はありませんか。あなたのタックルボックスには、切り札と呼べるルアーが眠っているでしょうか。もし答えがノーなら、フラペン ブルーランナーがその渇望を満たす存在になるかもしれません。
ショアからのキャスティングゲームにおいて、フラペン ブルーランナーはその独特のアクションで、スレきった青物の捕食スイッチを強制的に入れる力を持っています。しかし、その特殊な性能ゆえに、正しい使い方を知らなければ宝の持ち腐れになってしまうことも。
なぜフラペンで釣れないのか、S85とS115のインプレはどうなのか、そもそもフラペンとは何か。そうした疑問や不安が、あなたの一歩をためらわせているのかもしれません。この記事では、フラペン ブルーランナーのポテンシャルを120%引き出すための知識とテクニックを、余すことなく解説します。あなたのルアーフィッシングが、今日、新たな次元へと進化します。
- フラペン ブルーランナー独自の機能と釣れない理由の徹底解明
- S85、S115、S65各モデルのインプレと戦略的な使い分け
- 推奨フックサイズや重さなど、性能を引き出すための基本スペック
- あなたのフィールドに合わせた最強モデルの選び方とおすすめ5選
フラペン ブルーランナーの性能を解き明かす

- そもそもフラペンとは?革新的な機能の正体
- なぜ釣れない?フラペン攻略の「使い方」
- 適正フックサイズと重さの全知識
- S85とS115のインプレッションと使い分け
- S65モデルの有効性と活躍する場面
1. そもそもフラペンとは?革新的な機能の正体
フラペンとは、釣り具メーカーのMaria(マリア)が開発した、全く新しい概念のシンキングペンシルです。その最大の特徴は、ボディ後部に搭載された開閉式の抵抗板、通称フラップウイングにあります。キャスト時にはこのウイングがボディに格納されることで空気抵抗を極限まで減らし、同クラスのルアーを凌駕する圧倒的な飛距離を実現します。
そして着水後、リトリーブを開始すると水圧を受けてウイングが自動で開き、ボディにブレーキをかけながら独特の波動を生み出します。これにより、一般的なシンキングペンシルが苦手とする低速域でのアクション安定性を確保。
ただ巻きするだけで、ベイトフィッシュが弱々しく泳ぐ姿をリアルに再現し、強いS字蛇行アクションを発生させます。さらに、フォール時にはウイングがブレーキとなり、ゆらゆらと揺れながら沈むローリングフォールで、食い渋るターゲットにもじっくりとアピール可能。
この革新的な機能の詳細はMariaの公式サイト製品ページでも確認でき、まさに飛距離、アクション、食わせ能力の三拍子が揃った、唯一無二のルアーと言えるでしょう。
2. なぜ釣れない?フラペン攻略の「使い方」
フラペン ブルーランナーで釣れないと感じる場合、その原因はルアーの性能ではなく、使い方にある可能性が非常に高いです。このルアーは、一般的なミノーのように速いリトリーブで使うことを想定していません。
むしろ、その真価はデッドスローリトリーブでこそ発揮されます。フラップウイングが水流を掴むギリギリの速度で巻くことで、最も生命感のあるS字アクションを描き、タフな状況の青物をもバイトに持ち込みます。
使い方の基本は、着水後に狙いのレンジまでカウントダウンし、そこからスローなただ巻きを開始すること。時折、リトリーブを止めてカーブフォールを入れるのも極めて有効です。このストップ&ゴーの瞬間に、リアクションバイトが多発します。
また、潮の流れが効いている場所では、キャスト後にラインを張るだけでドリフトさせ、流れに乗せて自然に泳がせるテクニックも効果的です。重要なのは、ルアーを操作しすぎないこと。フラペンが持つ本来のアクションを信じ、ゆっくりと、そして丁寧に魚がいるであろうゾーンを通す意識を持つことが、釣果への最短ルートとなります。
3. 適正フックサイズと重さの全知識
フラペン ブルーランナーの性能を最大限に引き出すためには、フックサイズと重さを正確に理解しておくことが不可欠です。まず、各モデルのスペックを見てみましょう。フラペン ブルーランナー S85は、長さ85mm、重さ28gです。
推奨されるフックサイズは、オーナー社のST-46であれば#4が標準装備されており、これがベストバランスとされています。フック交換の際も、同サイズ、同程度の重量のものを選ぶことで、ルアー本来のアクションを損なうことなく使用できます。一方、フラペン ブルーランナー S115は、長さ115mm、重さ38g。こちらはより大型の青物に対応するため、太軸のフックが標準で、サイズは同じくST-46の#2が推奨されています。このフックセッティングが、激しいファイトにも耐えうる強度と、ルアーアクションのバランスを両立させています。
重さがあるため、S85よりも深場を攻めたり、強風下で飛距離を稼いだりするのに有利です。これらのスペックを把握し、ターゲットのサイズやフィールドの状況に応じて適切なフックチューンを施すことが、貴重な一匹を獲るための重要な鍵となります。
4. S85とS115のインプレッションと使い分け
フラペン ブルーランナーのS85とS115は、サイズと重さが異なることで、明確な使い分けが可能です。多くのユーザーインプレッションを見ると、S85モデルは特に湾奥やサーフ、ベイトサイズが小さい状況で絶大な効果を発揮すると評価されています。
28gという重さは、シーバスタックルやライトショアジギングタックルでも扱いやすく、汎用性が高いのが魅力です。その小柄なシルエットは、スレたターゲットに対しても警戒心を与えにくく、最後の切り札として活躍する場面が少なくありません。
対照的にS115モデルは、外洋に面した磯や沖堤防など、飛距離が求められ、波や風が強いフィールドで真価を発揮します。38gの自重がもたらす圧倒的な飛距離と、荒れた海況でも水面から飛び出しにくい安定性は、多くのインプレで高く評価されています。
また、大きなS字アクションは広範囲の魚にアピールでき、ブリやヒラマサといった大型青物を狙う上で強力な武器となります。ベイトがイワシやコノシロなど大きい場合はS115、シラスやキビナゴなど小さい場合はS85と、ベイトサイズを基準に使い分けるのが基本戦略です。
5. S65モデルの有効性と活躍する場面
フラペンシリーズには、青物専用のブルーランナーモデルの他に、S65という小型モデルもラインナップされています。このS65は、長さ65mm、重さ11gと非常にコンパクトで、主にシーバスやチヌ、メバルなどをターゲットとしていますが、その有効性は青物狙いのシチュエーションでも十分に発揮されます。
特に、青物のナブラが湧いているものの、ベイトが極端に小さいマイクロベイトパターンの攻略において、S65は無類の強さを見せます。S85ですら見切られるような状況で、S65の小さなシルエットとナチュラルな波動は、セレクティブなターゲットの口を使わせる最後の手段となり得ます。
また、カツオやサゴシ、小型のカンパチ(ショゴ)などが表層を意識している場面でも非常に効果的です。ライトタックルで楽しむライトショアジギングや、不意のナブラに備えてタックルボックスに忍ばせておく一本として、S65は非常に心強い存在です。ブルーランナーモデルと合わせて揃えておくことで、あらゆるベイトサイズに対応でき、攻めの幅が格段に広がることは間違いありません。
あなたの釣果を激変させるフラペン ブルーランナー5選

- マリア フラペン ブルーランナー S115 38g 血みどろイワシ
- マリア フラペン ブルーランナー S115 38g ケイムラコットンキャンディ
- マリア フラペン ブルーランナー S85 28g ブルピン
- マリア フラペン ブルーランナー S85 28g イワシ
- マリア フラペン ブルーランナー S115 38g ゴールドキャンディ
1. マリア フラペン ブルーランナー S115 38g 血みどろイワシ
あなたがもし、磯や沖堤防から一発大物を狙うアングラーであるならば、このカラーはタックルボックスに絶対に入れておくべき一本です。マリアのフラペン ブルーランナー S115、その中でも特に魚の捕食本能を強烈に刺激するカラー、それが 血みどろイワシです。このカラーリングの真髄は、そのリアルさにあります。
ホログラムが放つギラギラとした反射光は、広大な海の中で逃げ惑うイワシの鱗そのもの。そしてベリーからエラにかけて施された鮮烈な赤色は、フィッシュイーターに追われ、傷つき、まさに今にも力尽きようとしている瀕死のベイトフィッシュを完璧に演出します。青物という魚は、群れからはぐれた個体や弱った個体を優先的に捕食する習性を持っています。
このルアーが水中をS字に蛇行し、時折ローリングフォールを見せる様は、まさにその絶好のターゲットの姿。スレきって、並のルアーには見向きもしない狡猾なブリやヒラマサでさえ、この生命感溢れる姿を見れば、理性を失い、反射的に喰らいついてしまうでしょう。
38gの重量は逆風を切り裂き、今まで届かなかった遥か沖の潮目やナブラを射程に収めます。これまで何度も悔しい思いをしてきたあのポイントで、この血みどろイワシを投げてください。今までが嘘のような、ロッドをひったくる強烈なバイトが、あなたの挑戦に必ずや応えてくれるはずです。
2. マリア フラペン ブルーランナー S115 38g ケイムラコットンキャンディ
朝マズメや夕マズメ、そして曇天。光量が少なく、魚の視界が効きにくいとされるこれらの時間帯は、アングラーにとって最大のチャンスタイムです。しかし、そのチャンスをものにできるかどうかは、ルアーセレクトにかかっています。そんな時、他のアングラーに圧倒的な差をつける秘密兵器となるのが、マリア フラペン ブルーランナー S115のケイムラアコットンキャンディです。
このカラーの核心は、紫外線に反応して青白く発光するケイムラ塗装にあります。人間の目には見えない紫外線は、水中深くまで届く性質があり、特にローライトコンディション下で魚は、このケイムラの発光を強く認識します。つまり、他のルアーが闇に紛れてしまうような状況でも、このルアーだけは魚に対して妖しく、そして鮮明にその存在をアピールし続けることができるのです。
ベリー部分のグロー(夜光)も相まって、そのアピール力はまさに反則級。ただでさえ強力なフラペンのS字アクションとローリングフォールに、この視覚的アピールが加わることで、低活性の青物さえも我慢できずに口を使ってしまいます。これまでマズメの一瞬の時合いを逃し続けてきたあなたへ。このケイムラコットンキャンディをラインに結び、薄暗い海へキャストしてみてください。闇の中から突如として現れる強烈な衝撃が、あなたの釣り人生における最高の瞬間を演出してくれることは間違いありません。
3. マリア フラペン ブルーランナー S85 28g ブルピンイワシ
ショアからのキャスティングゲームにおいて、状況を選ばずに投げ続けられる絶対的な信頼感を持つパイロットルアーは、何よりも強い武器となります。マリア フラペン ブルーランナー S85 ブルピンイワシは、まさにその称号にふさわしい一本です。
青物の実績カラーとしてあまりにも有名なブルーとピンクの組み合わせは、晴天、曇天、朝夕のマズメと、あらゆる状況下で安定した釣果を叩き出します。背中の鮮やかなブルーは水色に溶け込み、ナチュラルにアピール。そしてベリーのビビッドなピンクは、下から見上げる魚に対して強烈なアピールとなり、興味を引きつけます。
この視認性の高さは、アングラー側にとっても大きなメリットです。ルアーが今どこを泳いでいるのかを把握しやすく、トレースコースを正確にコントロールできるため、ストラクチャー際をタイトに攻めるようなテクニカルな釣りも可能にします。85mm、28gというサイズ感は、イナダやワラサ、サゴシといった中型青物を狙うのに最適で、ベイトが小さい時の切り札としても活躍します。
もしあなたが、どのカラーから揃えれば良いか迷っているのなら、まずこのブルピンイワシを選んでください。そのオールラウンドな性能は、あなたをどんなフィールドでも決して裏切らず、フラペンというルアーの驚異的な実力を最初に体感させてくれる、最高のパートナーとなるでしょう。
4. マリア フラペン ブルーランナー S85 20g イワシ
ベイトフィッシュがカタクチイワシやマイワシである時、ルアーフィッシングのセオリーは、いかにそのベイトにルアーを似せるか、というマッチザベイトの考え方に尽きます。その王道を突き進み、究極の答えを形にしたのが、マリア フラペン ブルーランナー S85 イワシカラーです。
このルアーを手に取れば、そのリアルな造形に誰もが息をのむでしょう。銀色に輝くボディに、背中の青みがかった鱗模様、そして生命感を感じさせる目。もはやルアーというよりは、本物のイワシの剥製と見紛うほどのクオリティです。この視覚的なリアルさだけでも十分な武器ですが、フラペンのアクションが加わることで、その威力は倍増します。
水中をゆらゆらとS字を描きながら泳ぐ姿は、まさにイワシの群れそのもの。フィッシュイーターたちは、それが偽物であることなど微塵も疑わず、安心して捕食対象として認識します。特に、日中の光量が多い時間帯や、水が澄んでいる状況、そしてアングラーが多くプレッシャーが高い激戦区において、このリアルカラーは圧倒的な力を発揮します。
他の派手なカラーのルアーが完全に見切られている中で、このイワシカラーだけが連発する、という経験は決して珍しくありません。本物以上に本物らしい。その矛盾を最高の形で実現したこのルアーは、あなたの切り札となり、賢いターゲットを騙し抜くための最強の武器となるはずです。
5. マリア フラペン ブルーランナー S115 38g ゴールドキャンディ
濁りがきつい状況や、サラシが広がる磯、あるいは払い出す離岸流の中。魚にルアーを見つけてもらうこと自体が困難なタフコンディションにおいて、アングラーが信じて投げ続けられるルアーはそう多くありません。
しかし、マリア フラペン ブルーランナー S115のゴールドキャンディは、そんな絶望的な状況を打破するために生まれてきました。背中と腹の両面に塗装された強烈なチャートカラーは、あらゆるルアーの中で最も高い視認性を誇ります。
光量が乏しい水中でも、白く濁った潮の中でも、この色は強烈に膨張して見え、遠くにいる魚や、サラシの中に潜むヒラスズキや青物に対しても、その存在を明確に知らせることができます。アングラーからの視認性も抜群で、荒れた海面でもルアーの位置を見失うことがありません。
これにより、複雑な流れの中でもルアーを正確にコントロールし、ピンスポットを狙い撃つことが可能になります。ただ目立つだけでなく、そのアクションは紛れもなくフラペンのもの。強力なS字蛇行とローリングフォールが、視覚で気づいた魚を迷わずバイトへと導きます。
他のルアーでは攻めることすら諦めてしまうような悪条件下でこそ、このゴールドキャンディは真価を発揮します。誰もが竿を置くような状況で、自分だけが魚をヒットさせる。そんな優越感と興奮を、このルアーはあなたにもたらしてくれるでしょう。
まとめ:フラペン ブルーランナーを手に、未知なる一匹へ

フラペン ブルーランナーというルアーについてのあなたの疑問や不安は、この記事を通じて期待へと変わったのではないでしょうか。ただ巻きだけで生命感溢れるS字アクションを生み出す革新的なフラップウイング、そしてスローリトリーブとフォールで食わせるという、従来の青物ルアーとは一線を画すそのコンセプト。
なぜ釣れないと感じていたのか、その答えが、実はそのユニークな性能を活かしきれていなかっただけだということもご理解いただけたはずです。S85、S115、そしてS65。それぞれのモデルが持つ特性と、フィールドやベイトに合わせた戦略的な使い分けをマスターすれば、あなたの釣果は劇的に変わる可能性を秘めています。
あなたの次なるステップは、非常にシンプルです。まずは、ご自身のメインフィールドを想像してください。サーフや湾奥が中心ならS85を、外洋に面した磯や遠投が必要な場所ならS115を、最初のパートナーとして選ぶのが良いでしょう。そして、この記事で紹介したカラーの中から、最もあなたの心を揺さぶった、最も信頼できると感じた一本を手に取ってみてください。
ルアーフィッシングにおいて、アングラーの信頼感は何よりの武器となります。想像してみてください。今まで反応すらしなかったポイントで、フラペン ブルーランナーをゆっくりと巻いてくる。その先に訪れる、ロッドを絞り込むような強烈なアタリと、鳴り響くドラグ音を。
それはもはや夢物語ではありません。正しい知識を手にし、信じてキャストを続けたあなたにだけ訪れる、必然の未来です。その扉を開ける鍵は、もうあなたの手の中にあります。