夏の太陽が照りつける大海原。突如として鳥が集まり、水面が銀色に輝き出すカツオのナブラ。その一瞬のチャンスをモノにするために、完璧なキャストが決まったにも関わらず、ルアーが猛スピードの群れに見切られてしまう。
そんな、もどかしくも興奮に満ちたカツオキャスティングにおいて、絶対的な信頼を置けるルアーがタックルハウスのフィードポッパーです。なぜこのポッパーが、高速で回遊するカツオにこれほどまでに効くのか。その理由を知ることは、あなたの釣果を劇的に変える第一歩です。
この記事では、フィードポッパーを使ったカツオの攻略法から、最適なルアーの大きさ、リールの番手、リーダーの号数、そして口切れさせないためのドラグ設定まで、カツオキャスティングの疑問に全てお答えします。
- フィードポッパーが高速回遊するカツオの群れに効く理由を徹底解説
- ナブラを直撃!カツオをバイトに持ち込むための具体的な使い方とアクション
- 失敗しないためのタックルセッティング(リール・リーダー・ドラグ設定)を詳解
- 状況別に厳選!カツオキャスティングで実績多数のおすすめモデル&カラー5選
フィードポッパーでカツオを釣る!理由・使い方・タックル術

- なぜ効く?カツオの競争心を煽るポップ音と泡
- 最適なルアーサイズは?ベイトに合わせた選び方 (100/121/135)
- ナブラを撃ち抜け!カツオを狂わせるアクション術
- 失敗しないタックル選び(リール番手・リーダー号数)
- 口切れを防ぐドラグ設定とファイトのコツ
1. なぜ効く?カツオの競争心を煽るポップ音と泡
フィードポッパーがカツオキャスティングにおいて絶大な効果を発揮する最大の理由は、そのアピール方法がカツオという魚の習性に完璧にマッチしている点にあります。カツオは群れで行動し、獲物を見つけると一斉に襲いかかる、非常に競争心の強い魚です。
フィードポッパーが発生させるゴボッというポップ音と派手なスプラッシュは、カツオにとって二つの重要な意味を持ちます。一つは、仲間がベイトフィッシュを水面に追い詰めて捕食している音(捕食音)にそっくりであること。この音を聞いた他のカツオは、「餌にあり遅れてなるものか」と、我先にと音の発生源へ突進してきます。
もう一つは、単純に逃げ惑うベイトフィッシュの音として認識され、捕食本能をダイレクトに刺激すること。高速で移動するナブラの中でも、この音と泡によるアピールは、ルアーの存在を広範囲のカツオに瞬時に知らせる狼煙となります。ミノーやシンキングペンシルでは見切られてしまうような状況でも、この競争心を煽るアピールが、カツオの理性を吹き飛ばし、躊躇のない猛烈なバイトを引き出すのです。
2. 最適なルアーサイズは?ベイトに合わせた選び方 (100/121/135)
カツオを釣るときのルアーの大きさは、その日カツオが何を捕食しているか、つまりベイトフィッシュのサイズに合わせることが最も重要です。
フィードポッパーシリーズは多彩なサイズラインナップを誇りますが、カツオキャスティングにおいては、100mm、121mm、135mmの3サイズが主軸となります。まず、最もオールラウンドに使える基軸サイズが121mm(CFP121)。10cm前後のカタクチイワシがメインベイトとなっている状況で、まさにマッチザベイトとなります。
迷ったらまずこのサイズから投入するのが良いでしょう。次に、カツオが追っているベイトが5cmから7cm程度のシラスや小型のイワシである場合。これはカツオキャスティングで最もセレクティブで難しい状況ですが、そんな時は100mmの出番です。シルエットをベイトに近づけることで、見切られにくくなります。
逆に、ベイトのサイズが大きい場合や、海が荒れていてルアーのアピールが足りないと感じる時は、135mmを選択します。より大きなシルエットと波動で、高活性なカツオにアピールし、群れの中から大型の個体を選んで釣りたい時にも有効です。この3サイズを使い分けることで、あらゆる状況に対応できます。
3. ナブラを撃ち抜け!カツオを狂わせるアクション術
カツオのナブラをフィードポッパーで攻略するための使い方は、スピードとアピールの緩急が鍵となります。まず基本は、ナブラの進行方向の少し先、あるいは群れのど真ん中にルアーを正確にキャストすること。
着水後、まずはショートジャークを2、3回入れ、派手なポップ音とスプラッシュで、群れにルアーの存在を気づかせます。ここで重要なのは、カツオにルアーを見せる間を与えること。その後、カツオがルアーに気づき、チェイスしてきたのが見えたら、高速のただ巻きに切り替えます。
この時、ポッパーでありながら水面直下をウォブリングして泳ぐフィードポッパーの特性が活きます。カツオから逃げるベイトフィッシュを演出し、追わせて食わせるのです。もし、高速巻きで見切られるようなら、一度ピタッと止め、ポーズを入れるのも非常に効果的。
止まった瞬間に、下から突き上げるような激しいバイトが出ることが多々あります。また、どうしても食い切らない時は、ロングジャークでルアーをダイビングさせ、水中でアピールするのも有効な一手。アピール、追わせ、食わせの間。この三つの要素を組み合わせることが、カツオを狂わせるための秘訣です。
4. 失敗しないタックル選び(リール番手・リーダー号数)
カツオキャスティングの興奮を存分に味わうためには、タックル選びが非常に重要です。まず、カツオキャスティングで使うリールは何番か、という疑問ですが、PEラインの3号から4号を200m以上、できれば300m巻けるキャパシティを持つスピニングリールが基準となります。
メーカーやモデルによって番手の表記は異なりますが、シマノであれば6000番から8000番、ダイワであれば旧サイズで4500番、現行のLTコンセプトなら5000番から6000番が最適です。高速巻きや素早いルアー操作が求められるため、ハンドル一回転あたりの巻き取り量が多いハイギア、あるいはエクストラハイギアモデルが断然有利です。
次に、カツオ釣りのリーダーは何号が良いか、という点ですが、使用するPEラインに合わせて選びます。PE3号を使用する場合は、ナイロンリーダーの50lbから60lb。PE4号を使用する場合は、60lbから80lbが標準的なセッティングです。
カツオの歯はそれほど鋭くありませんが、不意にキハダマグロなどの大物がヒットすることも想定し、リーダーはやや太めを選んでおくと安心です。長さは1.5mから2m程度を取り、FGノットなどの摩擦系ノットでしっかりと結束しましょう。
5. 口切れを防ぐドラグ設定とファイトのコツ
カツオは強烈なスピードで走る非常にパワフルな魚ですが、その反面、口が柔らかく、ファイト中に口切れでバレてしまうことが多い魚でもあります。せっかくヒットさせた貴重な一匹を確実にキャッチするために、ドラグ設定は極めて重要です。
では、カツオのドラグ設定はどのくらいが良いのでしょうか。まず、初期ドラグは、ラインの直線強度のおおよそ3分の1から4分の1程度、具体的には4kgから5kgを目安に設定します。ドラグチェッカーを使って正確に設定しておくのが理想です。
そして、ファイト中のコツは、カツオの走りを無理に止めようとしないこと。ヒット直後、カツオは猛烈な勢いで走りますが、ここでドラグを締め込むのは禁物です。ロッドの弾力を活かしていなし、走りが止まったのを確認してからポンピングで寄せてきます。
カツオは持久力がなく、最初の数回のダッシュを凌げば、比較的すんなりと上がってくることが多い魚です。焦らず、ロッドを立ててテンションを保ち続けることを意識し、決してゴリ巻きしないこと。この冷静なファイトが、キャッチ率を格段に向上させます。
【実釣インプレ】カツオを魅了する!フィードポッパーおすすめ5選

1. タックルハウス フィードポッパー 121 イワシ
もしあなたが、初めて挑むカツオキャスティングで、絶対的な信頼を置ける一本を探しているのであれば、答えは常にこのフィードポッパー121 イワシにあります。これは単なるルアーの一つではありません。
広大な大海原で、カツオという高速のターゲットを追い求める上で、全ての基本となる究極のスタンダードです。なぜなら、夏の相模湾であれ、黒潮の当たる外洋であれ、カツオが最もエキサイトして捕食するベイト、それがイワシだからです。
この普遍の真理に基づいたリアルカラーは、あなたのボックスにあるだけで、計り知れないほどの安心感と自信をもたらします。沸き立つナブラの中で、そのリアルな鱗模様は本物のイワシと完全に見分けがつかなくなり、猛スピードでベイトを追い回すカツオさえも、何の疑いもなくバイトへと持ち込みます。
あなたはもう、どのルアーを投げれば良いか、どのカラーが良いかと迷う必要はありません。この一本を信じ、ナブラの先に正確にキャストすること。その純粋な信頼が、やがてあなたのロッドをひったくる強烈なアタリとなって返ってくるでしょう。カツオキャスティングの全ての戦略は、この不動のセンターから始まります。その王道の力が、あなたの夏の思い出を最高のものにしてくれるはずです。
2. タックルハウス フィードポッパー 100 クリア
目の前でカツオが跳ねている。しかし、彼らが捕食しているのは、シラスなどの極めて小さなベイト。どんなルアーを投げても完全無視され、ただ時間だけが過ぎていく。そんな、カツオキャスティングで最も難しく、最も歯がゆい状況を打破するためだけに存在する最終兵器、それがこのフィードポッパー100 クリアです。
まず、100mmというサイズ感が、マイクロベイトに偏食したカツオに対して、シルエットの面で圧倒的なアドバンテージとなります。そして、このルアーの真髄は、クリアボディという究極の選択にあります。ルアーの存在感を極限まで希薄にすることで、百戦錬磨のカツオの警戒心を完全に解き放つのです。
さらに、着水後、ナブラの少し下にいる、よりサイズの大きな個体のレンジまでルアーを沈め、そこからアクションを開始する、という高度な攻略が可能になるのです。
水中で光を乱反射させながら妖しく泳ぐその姿は、もはやルアーではなく、シラスの塊そのもの。これまで沈黙を続けていた海面が、あなたの投げたこの一本によって、突如として炸裂する。そんな劇的な体験を、このルアーは約束してくれます。
3. タックルハウス フィードポッパー 135 ピンクバック・スイトHG
朝夕のマズメ時、あるいは厚い雲が空を覆うローライトな時間帯。そんな、カツオの活性が一気に上がるゴールデンタイムで、誰よりも早く、そして誰よりも広くナブラを探し出すためのサーチベイト、それがこのフィードポッパー135 ピンクバック・スリットHGです。
135mmというボリュームのあるボディは、シリーズの中でも特に強い波動と、パワフルなポップ音を生み出します。そして、この鮮やかなピンクというカラー。光量の少ない状況下で、人間の目から見ても、そして魚の目から見ても、最も視認性が高い色の一つです。
この強烈なアピール力を持つボディとカラーが融合することで、遠くを回遊するカツオの群れに対しても、いち早くその存在を知らせ、こちらへ引き寄せる効果が期待できます。あなたはもう、どこにナブラが出るか分からない広大な海で、ただ待つだけの釣りをする必要はありません。
このルアーを信じてキャストを繰り返すことが、新たなナブラを誘発する引き金になるかもしれないのです。また、海が荒れて水面が白く泡立っているような状況でも、このカラーは決して埋もれることなく、カツオにその存在をアピールし続けます。不利な状況を、最大のチャンスに変える。そのための力が、この頼れる一本には宿っています。
4. タックルハウス フィードポッパー 121 トビウオ
黒潮が育む紺碧の海へ。カツオはもちろん、シイラ、そしてキハダマグロ。あなたが夢見る外洋のスターフィッシュたちが、共通して好んで捕食するベイト、それがトビウオです。このトビウオは、その絶対的なメインベイトを、シルエットからカラーリング、そして水面での存在感に至るまで、完璧に再現したスペシャルカラーです。
晴天時の強い日差しの下で、背中のブラックは強烈なシルエット効果を発揮し、海鳥のように上空から獲物を探すターゲットにさえ、その存在をアピールします。そして、ひとたびルアーがダイブすれば、側面のシルバーが強烈なフラッシングを放ち、まるで本物のトビウオが驚いて水中へ逃げ込むかのような生命感を生み出すのです。
特に、カツオとキハダの混合ナブラといった、夢のような状況に遭遇した時、このカラーは最大の威力を発揮します。カツオはもちろんのこと、より大きなベイトを好むキハダに対しても、強烈なアピールとなるからです。あなたがもし、夏のオフショアゲームで最高の思い出を作りたいと願うなら、このカラーをボックスから外すことは考えられません。カツオの先に待つ、さらなる大物への扉を開ける鍵。それがこのトビウオカラーなのです。
5. タックルハウス フィードポッパー 100 NRクリア
シラスナブラという、カツオキャスティングにおける最高難易度のパズル。その難解な方程式を解くための、もう一つの答えがこのフィードポッパー100 クリアです。
クリアがルアーの存在感を消すことでターゲットを騙すのに対し、このカラーは、リアルプリント技術によって、本物のシラスそのものになりきることで、ターゲットを騙します。クリアボディに施された、まるで生きているかのようなシラスの群れのプリント。
そして、生命感の核となる目玉。その再現度は、もはやルアーという人工物の域を超えています。この究極のリアルさが、フィードポッパーのナチュラルなアクションと組み合わさることで、百戦錬磨のカツオでさえも、それを偽物と見破ることは不可能になります。
そして、ナブラの直下で待ち構える、大型のカツオやキハダの目の前に、最も無防備な餌を送り届けることができるのです。誰もが攻略を諦めたシラスナブラが、あなただけの独壇場へと変わる。そんな快感を、この一本は約束してくれます。
まとめ:フィードポッパーで、カツオの強烈な引きを味わう夏へ

タックルハウスが誇る傑作、フィードポッパー。そして、夏のオフショアゲームの主役、カツオ。この二つが交わった時、あなたの釣りは、これまでにない興奮と感動に満ち溢れることでしょう。
この記事を通じて、フィードポッパーがなぜカツオにこれほどまでに有効なのか、そしてそのポテンシャルを最大限に引き出すためのタックルセッティングの重要性を、深くご理解いただけたことと思います。それは、ルアーの性能を信じること、そして自分のタックルを信じることから始まります。
さあ、次はあなたが、この最高のゲームに挑戦する番です。まずは、カツオキャスティングの基軸となるフィードポッパー121のイワシカラーと、難攻不落のシラスナブラを攻略するための100のクリアカラー、この二本をタックルボックスに加えてください。
そして、出船前に、あなたのリールのドラグが適切に設定されているか、リーダーの結束は完璧か、もう一度確認してみてください。その入念な準備こそが、あなたを最高の一匹へと導くのです。
ナブラに向かってルアーが吸い込まれていき、次の瞬間、海面が炸裂する。ドラグが悲鳴を上げ、ロッドが満月にしなる。そんな最高の夏の思い出が、すぐそこであなたを待っています。