シーバスルアーで一番人気なのは?と問われれば、多くのアングラーがその名を挙げるであろう、シマノの傑作「サイレントアサシン」。しかし、その輝かしい実績とは裏腹に、いざ手にしてみると「意外と釣れない」という壁にぶつかっていませんか。最高の武器を手に入れたはずなのに、なぜ結果が出ないのか。
その答えは、サイレントアサシンの使い方に隠されています。このルアーは、ただ投げて巻くだけでも魚を魅了する力を秘めていますが、その真価は、特徴を深く理解し、状況に応じて使い分けることで初めて100%発揮されるのです。
この記事では、基本的なサイレントアサシン120fの使い方から、フラッシュブーストの使い方のコツ、モデルごとの潜行深度の違い、そして驚異的な飛距離を生み出す秘密まで、あなたが抱える全ての疑問に答えます。
この記事を読み終える頃には、サイレントアサシンで釣れないという悩みは過去のものとなり、ルアーのポテンシャルを最大限に引き出し、確信を持ってシーバスを仕留める「釣れるアングラー」へと変貌を遂げていることでしょう。
- サイレントアサシンが「釣れない」と言われる理由と、釣れるための基本操作
- 驚異的な飛距離を生むAR-Cシステムと、そのポテンシャルを最大化するキャスト法
- 釣果を倍増させるフラッシュブーストの本当の使い方
- モデル別の潜行深度を理解し、あらゆるレンジを攻略する戦術
- 状況別に選ぶべき、おすすめのサイレントアサシン鉄板モデル5選
釣果を激変させる!サイレントアサシンの基本と応用テクニック

- ただ巻きこそ奥義!サイレントアサシン120fの基本的な使い方
- シマノのサイレントアサシンの驚異的な飛距離の秘密とは?
- ルアーのフラッシュブーストの本当の使い方は「止め」にあり
- レンジを制する!サイレントアサシンの潜行深度をモデル別に解説
- なぜ釣れない?サイレントアサシンで釣果が出ない時の3つの盲点
1. ただ巻きこそ奥義!サイレントアサシン120fの基本的な使い方
サイレントアサシン120fの使い方と聞いて、何か特別なロッドアクションを想像するかもしれません。しかし、このルアーの真髄にして奥義は、驚くほどシンプル。「ただ巻き」にこそあります。サイレントアサシンは、リールを巻くだけで、生命感溢れるウォブンロールアクションを自発的に生み出すように設計されています。この安定した動きが、シーバスに違和感を与えることなく、ごく自然なベイトフィッシュとして認識させるのです。
重要なのは、リトリーブのスピードコントロール。ルアーの振動がロッドティップに「ブルブル」と明確に伝わる速度が、そのルアーのポテンシャルが最も発揮される基準のスピードです。まずはその速度を基本とし、流れの速さやシーバスの活性に応じて、よりスローに巻いたり、少し速めに巻いたりと調整を加えていきます。
特に、明暗部や橋脚などのストラクチャーを通過させる瞬間、意図的にリトリーブを緩めてルアーを浮かせ、シーバスに食わせの間を与えるといった小技も効果的。複雑な操作は一切不要。ただ巻きというシンプルな動作の中に、無限の可能性がある。これこそが、サイレントアサシンが長年愛される理由であり、まずマスターすべき基本にして最強のテクニックなのです。
2. シマノのサイレントアサシンの驚異的な飛距離の秘密とは?
シマノのサイレントアサシンの飛距離は?この問いに対する答えは、同クラスのミノーの中で常にトップクラス、というものです。なぜこれほどまでに飛ぶのか。その秘密は、シマノが誇る重心移動システム「AR-C VRシステム」にあります。これは、キャスト時にルアー内部のウエイトがボディ後端まで移動し、着水後にバネの力で素早く、そして確実に戻ってくるという画期的な機構です。
キャストの瞬間、ウエイトが最後方に移動することで、ルアーはまるで一本の矢のように、回転することなく安定した姿勢で空中を飛行します。これにより、空気抵抗が極限まで低減され、力強い向かい風の中でも失速することなく、圧倒的な飛距離を叩き出すことができるのです。
このシステムを最大限に活かすコツは、キャストの際にロッドを最後までしっかりと振り切ること。中途半端なキャストではウエイトが移動しきらず、ポテンシャルを十分に発揮できません。タメの効いた力強いキャストを意識することで、AR-Cシステムは真価を発揮します。
他のアングラーが届かない、遥か沖の潮目やブレイクライン。そこに潜むプレッシャーの低いシーバスを直撃できるアドバンテージは計り知れません。この飛距離こそが、サイレントアサシンが持つ大きな武器の一つなのです。
3. ルアーのフラッシュブーストの本当の使い方は「止め」にあり
近年、シマノのルアーに搭載され、大きな話題を呼んでいる「フラッシュブースト」。しかし、ルアーのフラッシュブーストの使い方は?と聞かれて、明確に答えられるアングラーは意外と少ないかもしれません。そして、サイレントアサシンフラッシュブースト 釣れないと感じている人は、この機能の本当の力を引き出せていない可能性があります。
フラッシュブーストとは、ボディ内部に反射板をバネで吊るし、ルアーの動きとは無関係に、常にキラキラと光を放ち続ける機構です。この機能が最も効果を発揮するのは、ルアーが動いている時ではありません。リトリーブを「止めた」瞬間です。ただ巻きの最中にリールの回転をピタッと止めると、ルアーは慣性で少し前進しながら、その場で揺らめきます。
この時、通常のルアーはアピールを失いますが、フラッシュブースト搭載モデルは内部の反射板が揺れ続け、自発的に明滅アピールを行うのです。追尾してきたものの、あと一歩で食いきらない。そんなシーバスに対して、この「止まっているのにアピールし続ける」というイレギュラーな刺激が、最後のスイッチを入れる強力なトリガーとなります。
ただ巻きの中に、一秒、二秒のポーズを意図的に入れる。この「ストップ&ゴー」こそが、フラッシュブーストの真価を120%引き出す使い方なのです。
4. レンジを制する!サイレントアサシンの潜行深度をモデル別に解説
シーバスは、その日の状況によって、水面を意識することもあれば、中層やボトムに定位することもあります。サイレントアサシンで釣果を出すためには、シーバスのいるレンジ(水深)にルアーを送り届けることが絶対条件。そのためには、各モデルのサイレントアサシンの潜行深度は?という問いに、明確に答えられなければなりません。
まず、基本となるフローティングモデル(F)は、水面から比較的浅いレンジを得意とします。例えば、サイレントアサシン99Fの潜行深度は約30〜60cm。シャローエリアや、シーバスが表層のベイトを追っている状況で活躍します。サイレントアサシン120Fや129Fは約40〜70cmと、もう少し下のレンジを引くことができ、より汎用性が高まります。一方、シンキングモデル(S)は、より深いレンジを攻略するための武器です。例えば、サイレントアサシン99Sは、その自重を活かして中層からボトム付近までを探ることが可能です。
その日のベイトの様子や、潮の流れ、地形の変化を読み解き、シーバスがどのレンジにいるかを推測し、最適な潜行深度を持つモデルを選択する。この戦略的な思考こそが、ルアーの性能を引き出し、他のアングラーと差をつけるための鍵となるのです。
5. なぜ釣れない?サイレントアサシンで釣果が出ない時の3つの盲点
「シーバスルアーで一番人気のはずなのに、なぜかサイレントアサシンで釣れない」。そう感じる時、ルアーの性能を疑う前に、見直すべき3つの盲点が存在します。
一つ目は「リトリーブスピードの不一致」。前述の通り、サイレントアサシンの基本はただ巻きですが、その日のシーバスが求めるスピードと合っていなければ、簡単に見切られてしまいます。超デッドスローからファストリトリーブまで、様々な速度を試すことが重要です。
二つ目は「レンジの不一致」。シーバスがボトム付近にいるのに、フローティングモデルで表層を引いていては、永遠にルアーの存在に気づいてもらえません。その日の状況に合わせて、FモデルとSモデルを使い分け、シーバスの目の前にルアーを通す意識が必要です。
そして三つ目は、最も根本的な「場所の選択ミス」。そもそも、そこにシーバスがいなければ、どんなに優れたルアーを使っても釣れるはずがありません。潮通しの良い岬や、河口、ベイトが集まる明暗部など、シーバスが回遊してくる、あるいは待ち伏せしている可能性の高い場所を選ぶことが大前提です。ルアーの力を信じつつも、依存しすぎない。このバランス感覚が、安定した釣果への扉を開きます。
状況別に使い分けろ!シーバス一番人気の鉄板ラインナップ5選

1. シマノ エクスセンス サイレントアサシン 129F AR-C
数々の伝説と、無数のランカーシーバスを釣り上げてきた、まさに「王道」にして「原点」。それが、サイレントアサシン 129Fです。このルアーは、シーバスミノーの歴史において、一つの完成形と言っても過言ではありません。
あなたがもし、河川のシャローエリアや、干潟、都市型港湾をメインフィールドとしているなら、このルアーはあなたの絶対的なエースとなるでしょう。その魅力は、AR-Cシステムによる安定した飛距離と、生命感溢れるナチュラルなウォブンロールアクションの完璧な両立にあります。
129mmというサイズは、イナッコやサッパといった、シーバスが日常的に捕食しているベイトフィッシュのサイズにジャストフィット。シーバスに警戒心を抱かせることなく、ごく自然にその縄張りへと侵入します。使い方は、ただゆっくりと巻くだけ。流れの変化を感じ取り、明暗の境目を舐めるように通す。それだけで、ルアーは自ら仕事をし、潜んでいるシーバスを誘い出します。
サイレントアサシン 120f 129 違いを問われれば、129Fはよりオーソドックスで、スローな展開を得意とするクラシックな名手。最新ルアーが次々と登場する中で、このルアーが今なお第一線で使われ続けるという事実。それこそが、本物であることの何よりの証明です。流行り廃りに流されない、普遍的な強さ。このルアーを信じて投げ続けることで得られる一匹は、あなたにシーバス釣りの本質を教えてくれる、価値ある魚となるはずです。
2. シマノ エクスセンス サイレントアサシン 120F フラッシュブースト
サイレントアサシンの伝説に、新たな1ページを刻んだ革新のモデル。それが、サイレントアサシン 120F フラッシュブーストです。このルアーは、従来のミノーの常識を覆す「自発的アピール」という、反則級の能力を秘めています。
あなたがもし、デイゲームでの攻略に悩んでいたり、スレきったシーバスに口を使わせる最後の一手に窮していたりするなら、このルアーが光明となるでしょう。その核心技術「フラッシュブースト」は、ルアーが止まっている瞬間も、内部の反射板が揺れ動き、キラキラと光を放ち続けます。これにより、ルアーを見切る寸前のシーバスに対して、リアクションバイトを強制的に誘発させることができるのです。
特に、ストップ&ゴーの使い方において、その威力は最大化されます。数回巻いては、ピタッと止める。その「間」に、フラッシュブーストが生命感あふれる光を放ち、シーバスの理性を麻痺させる。これまでバイトに持ち込めなかった魚が、面白いようにアタックしてくる。そんな衝撃的な体験が、あなたを待っています。
サイレントアサシンフラッシュブースト 釣れないという声も稀に聞かれますが、それはこの「止め」のアクションを試していないからかもしれません。120Fという絶妙なサイズ感は、場所やベイトを選ばず、高い汎用性を誇ります。その優れたインプレは数知れず。現代シーバスゲームの最先端を、ぜひその手で体感してください。
3. シマノ エクスセンス サイレントアサシン 99F AR-C
春先のマイクロベイト、あるいはハクやアミといった極小の餌にシーバスが執着し、通常のルアーには見向きもしない。そんな、多くのアングラーが匙を投げる極めてセレクティブな状況を攻略するために生まれた、フィネスミノーの傑作が、このサイレントアサシン 99Fです。
99mmというコンパクトなシルエットは、スレきったシーバスの警戒心を解き、いとも簡単にバイトゾーンへと侵入します。しかし、このルアーの真価は、ただ小さいだけではない点にあります。AR-Cシステムを搭載することで、このクラスのミノーの常識を覆す、驚異的な飛距離性能を獲得。これまで軽量ルアーでは攻めきれなかった、少し先の橋脚や、沖のヨレまでを射程に収めることを可能にしました。
フローティングモデルであるため、潜行深度はごく浅く、水面直下を意識した魚に対して、これ以上ないほどナチュラルにアプローチできます。そのデッドスローリトリーブでの安定した泳ぎは、まさに瀕死の小魚そのもの。見切る能力に長けたランカーシーバスでさえ、この完璧な擬態の前では無力です。このルアーは、あなたに「食わせる」ことの面白さを教えてくれます。
パワーや飛距離だけでなく、繊細なアプローチで、狡猾なターゲットを戦略的に仕留める。その達成感は、シーバスフィッシングの新たな扉を開く、格別な体験となるでしょう。サイレントアサシンで釣れないと嘆く前に、ベイトのサイズにルアーを合わせるという基本に、もう一度立ち返ってみませんか。
4. シマノ エクスセンス サイレントアサシン 129S AR-C
風が吹き荒れるオープンエリア、流れの速い大河川の河口部、あるいは、少し水深のあるブレイクラインを攻略したい。そんな、フローティングミノーでは歯が立たないようなタフな状況で、絶対的な信頼を置いて投げ続けられるのが、シンキングモデルのサイレントアサシン 129Sです。
このルアーは、サイレントアサシンシリーズの「剛」の部分を象徴する存在。25gの自重とAR-Cシステムが生み出す弾丸のようなキャストフィールと飛距離は、どんな悪条件下でもアングラーに勇気を与えてくれます。そして、シンキングモデルならではの安定したスイム姿勢は、強い流れの中でも決してバランスを崩さず、狙ったレンジを正確にトレースし続けることを可能にします。
サイレントアサシンの潜行深度をFモデルよりも一段下げることで、表層を意識していない、中層にサスペンドする個体や、ボトム付近に定位する高活性なシーバスに、ダイレクトにその存在を届けることができるのです。使い方は、Fモデル同様にただ巻きが基本ですが、ロッドを立て気味に巻けば浅く、寝かせ気味に巻けば深く、とアングラーの意図でレンジをコントロールしやすいのも特徴です。
この一本があれば、攻められる状況、そして時間が劇的に増える。それは、あなたの釣りの可能性を大きく広げてくれるということに他なりません。シーバスルアーで一番人気の座を、Fモデルと二分する、もう一人の主役。それがこの129Sなのです。
5. シマノ エクスセンス サイレントアサシン 99S ジェットブースト
サイレントアサシン 99Sは、フィネスとパワーを高次元で融合させた、野心的なモデルです。その優れたインプレは、多くの上級者たちから寄せられています。99mmという食わせのシルエットはそのままに、シンキング設定とすることで、これまで99Fでは攻めきれなかった領域を攻略範囲としました。
そして、このモデルにはAR-Cに代わる新たな重心移動システム「ジェットブースト」が搭載されています。これは、重心移動ウェイトを貫通シャフトとバネで支持することで、キャスト時の安定性と、泳ぎ出しの素早さを両立する最新機構。これにより、99mmという小型ボディでありながら、120mmクラスに匹敵するほどのキャスト性能を獲得。逆風下の小規模河川や港湾部で、ピンスポットを正確に、そして静かに撃ち抜くことが可能です。
また、シンキングであるため、足場の高い場所からでも足元までしっかりと泳ぎ切り、バイトチャンスを最大化します。デイゲームでのリアクションバイトを誘う早巻きや、ボトム付近でのリフト&フォールなど、攻撃的な使い方にも対応。小型ベイトパターンでありながら、飛距離も、そしてアピールの多様性も求められる。そんな、最もテクニカルで、最もアングラーの腕が試される状況で、このルアーは最高のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
サイレントアサシンで釣れないという壁を、技術で乗り越える。そんな玄人好みの楽しさが、この一本には詰まっています。
まとめ:「サイレントアサシンの使い方」をマスターし、最高の瞬間へ

サイレントアサシンの使い方というテーマを深く掘り下げてきましたが、その核心は、驚くほどシンプルであったことにお気づきでしょうか。それは、ルアーの特性を信じ、その日の海の状況にアジャストさせていく、という思考のプロセスそのものです。
AR-Cがもたらす圧倒的な飛距離、ただ巻きだけで生命感を生み出すアクション、そしてフラッシュブーストが「止め」の時間さえもチャンスに変える革新性。これらの性能を理解すれば、サイレントアサシンで釣れないという悩みは、もはや過去のものとなるはずです。これからは、あなたがルアーを支配する番です。
具体的なアクションとして、まずはあなたのメインフィールドを思い浮かべてください。シャローが中心なら129Fを、オープンエリアなら129Sを、まずは信じて投げ込んでみましょう。そして、ただ巻きのスピードを変える、それだけを意識してみてください。
ルアーがブルブルと震える感覚を手元に感じながら、スローに、ミディアムに。その日の正解のスピードを見つけ出した時、あなたのロッドは美しい弧を描くでしょう。サイレントアサシンは、あなたにとって最高の武器であり、最高の教師にもなってくれます。このルアーとの対話を通して、最高の瞬間をぜひその手で掴み取ってください。