モンスターショットとヘビーショット徹底比較！ヒラメの使い方

広大なサーフ（砂浜）で、あるいは荒波が打ち寄せる磯で、遥か沖のナブラや潮目を睨むアングラー。その手には、信頼できる一本のルアーが握られています。その最有力候補こそ、DUEL（デュエル）が誇る「モンスターショット」と「ヘビーショット」です。この二つのシンキングペンシルは、圧倒的な飛距離性能で、ショアゲームの常識を塗り替えてきました。

しかし、いざ「モンスターショット」か「ヘビーショット」を選ぼうとすると、その決定的な「違い」に悩むアングラーは少なくありません。モンスターショットのおすすめの重さ（ウエイト）やサイズは？40gや50gモデルの飛距離は？ヒラメを釣るための使い方は、ただ巻きか、リフト＆フォールか。一部で囁かれる「釣れない」という噂の真相や、釣れるおすすめカラーは？

この記事では、そんなあなたのあらゆる疑問に答え、この二大巨頭の真価と、ヒラメ攻略のための戦略的な使い方を、徹底的に解剖していきます。

モンスターショットとヘビーショットの核心：釣果を分ける「違い」

1. モンスターショットとヘビーショットの決定的な違いとは？

モンスターショットとヘビーショット。この二つのルアーの決定的な違いは、その「アクションの質」と「フォール（沈下）姿勢」にあります。まず「モンスターショット」は、「強アピール」のサーチベイトです。ただ巻きすると、ボディを左右に激しく振る「ワイドウォブリングアクション」を発生。この強い波動が、広範囲の魚にルアーの存在を猛烈にアピールし、高活性な魚のリアクションバイトを誘発します。

フォールは、ヒラヒラと揺れながら沈む「ローリングフォール」が特徴です。一方、「ヘビーショット」は、「ナチュラル」な食わせのルアーです。ただ巻きすると、ボディをくねらせるような「スラロームアクション」が主体。波動はモンスターショットよりも抑えられており、スレた魚や低活性な魚に警戒心を与えません。そして、ヘビーショット最大の武器が、水平姿勢を保ったまま、よりゆっくりと揺れながら沈む「水平ローリングフォール」。

この「食わせの間」こそが、モンスターショットの強すぎるアピールでは口を使わなかったヒラメやシーバスを、バイトに持ち込むのです。高活性な魚をリアクションで釣るなら「モンスターショット」、低活性な魚をじっくり食わせるなら「ヘビーショット」。これが、二つを使い分ける最大の鍵です。

2. モンスターショットのウエイトとおすすめサイズ（重さ）

モンスターショットシリーズは、アングラーの戦略に応えるため、豊富なウエイト（重さ）とサイズのラインナップを誇ります。具体的には、80S（30g）、95S（40g）、110S（50g）、125S（60g）が、ショアゲームの主力モデルです（さらに小型の65Sもあります）。では、ヒラメ狙いなどで「おすすめの重さ（サイズ）」はどれでしょうか。

結論から言えば、最も汎用性が高く、最初の一本として選ぶべきなのは「95S（30g）」です。このモデルは、一般的なサーフタックル（MクラスやMHクラスのロッド）で最も扱いやすく、飛距離、アクション、沈下速度のバランスが完璧です。広大なサーフを効率よく探るのに、これ以上の選択肢はありません。

次に、風が強い日、流れが速い場所、あるいは、より飛距離が欲しい、より深いレンジを探りたいという状況では「110S（40g）」が活躍します。タックルもMHクラス以上が推奨され、よりパワフルなゲーム展開が可能になります。「80S（30g）」は、ベイトフィッシュが小さい時や、港湾部でのシーバス狙いを兼ねる場合に、「65S（25g）」は、ヒラメ狙いでもマイクロベイトパターン（シラスなど）に遭遇した際の切り札となります。まずは「95S（40g）」を軸に、あなたのフィールドとタックルに合わせて、他のサイズを揃えていくのが賢明です。

3. モンスターショットとヘビーショットの飛距離比較

「モンスターショットとヘビーショットの飛距離は？」「モンスターショット40gの飛距離は？」という疑問は、これらのルアーを検討する上で最も重要なポイントの一つです。結論から言うと、どちらも「異次元の飛距離」を誇ります。まず「モンスターショット」は、その高比重かつ空気抵抗を極限まで抑えたコンパクトなボディにより、まさに「弾丸」のように飛んでいきます。

95S（40g）モデルで、平均90mオーバー、追い風参考では100mを超えるというインプレッションも珍しくありません。110S（50g）モデルに至っては、さらにその上を行く圧倒的な飛距離を叩き出し、逆風下でも失速しない安定感を誇ります。一方、「ヘビーショット」に対しても、一部で「飛ばない」という噂を聞くことがありますが、これは大きな誤解です。

ヘビーショットも、同クラスのシンキングペンシルの中では間違いなくトップクラスの飛距離性能を持っています（例：105S/30gで平均80mオーバー）。「飛ばない」と感じる場合、それは「モンスターショット」という、さらにその上を行く「飛びの怪物」と比較しているか、あるいはタックルバランスが合っていない（柔らかすぎるロッドなど）可能性が高いです。飛距離の絶対値ではモンスターショットに軍配が上がりますが、ヘビーショットも「十分すぎるほど飛ぶ」ルアーであり、飛距離の差で選ぶよりも、アクションの違いで選ぶべきルアーと言えるでしょう。

4. モンスターショットが「釣れない」と言われる理由

これほどの実績を誇るモンスターショットでさえ、「釣れない」という状況は起こり得ます。しかし、その原因の多くは、ルアーの性能ではなく、使い方や状況判断のミスにあるかもしれません。まず、ヒラメは基本的にボトム（海底）にいる魚です。モンスターショットの圧倒的な飛距離に夢中になるあまり、ルアーが中層や表層を泳いでいて、ヒラメのいるレンジ（泳層）に届いていない可能性があります。

対策は、キャスト後にしっかりと底を取り（着底させ）、ボトム付近を丁寧に「リフト＆フォール」で探ることです。次に考えられるのは、「カラー」のミスマッチです。海が濁っているのに、地味なナチュラルカラーを使っていたり、逆に澄み潮のデイゲームで、派手すぎるアピールカラーを使って警戒させていたりする可能性があります。ヒラメ攻略の定番カラー（ピンク、ゴールド、アカキン、イワシなど）をいくつか揃え、その日の天候や水色に合わせてローテーションすることが重要です。

最後に、ルアーのアクションが速すぎる可能性もあります。高活性時は早巻きのただ巻きも有効ですが、低活性時は、フォールを長く見せる、あるいはボトムでズルズルと引いてくる（ボトムズル引き）くらいの、スローな誘いが効果的な場合もあります。モンスターショットは「釣れる」ポテンシャルを秘めたルアーです。「釣れない」時は、レンジ、カラー、スピードの三つを見直してみましょう。

5. 70cmのヒラメは何キロくらい？（ターゲットの夢）

70cmのヒラメは、アングラーにとってまさに「夢」とも言えるサイズで、「座布団ヒラメ」と呼ばれるクラスです。その重さは、季節や個体差（身の厚みや、お腹にベイトをどれだけ溜め込んでいるか）によって大きく変動しますが、一般的には「約3.5kgから4.5kg」程度が目安となります。

天然のヒラメの体長と体重の関係については、水産研究・教育機構（FRA）や、各都道府県の水産技術センター（例：愛知県水産試験場など）が調査データを公開しており、それらを参照すると、70cmというサイズがいかに貴重で、素晴らしい釣果であるかが分かります。例えば、あるデータでは70cmで4kgを超える個体も記録されています。まさに、モンスターショットのような、大型魚にアピールできるルアーでこそ、出会える可能性が高まるターゲットと言えるでしょう。

釣果直結！モンスターショット＆ヘビーショット おすすめ5選

1. DUEL(デュエル) HARDCORE(ハードコア) シンキングペンシル モンスターショット 95S 重量:40g

あなたがもし、広大なサーフ（砂浜）を前にして、「飛距離」と「アピール力」という、ヒラメ攻略における二大要素を最高レベルで両立させたいと願うなら、この「モンスターショット 95S」こそが、その答えです。全長95mm、自重40g。このスペックは、現代サーフゲームの「スタンダード」にして「最強」のバランス。

あなたが手にする標準的なサーフタックル（MクラスやMHクラスのロッド、PE1.2号～1.5号ライン）で、その性能を100%引き出すことができます。キャストした瞬間、40gの高比重ボディが、空気抵抗を切り裂き、あなたのキャリアハイとも言える飛距離を叩き出します。その距離、100mオーバーも夢ではありません。しかし、このルアーの真価は、ただ飛ぶだけではない点にあります。

リトリーブを開始すれば、ただ巻きするだけで、ボディを左右に激しく振り、強烈な波動を生み出す「ワイドウォブリングアクション」が発生。この「ブルブル」という明確な振動が、広範囲のヒラメにその存在を猛烈にアピールし、高活性な個体をリアクションバイトに持ち込みます。そして、ヒラメ攻略の切り札となるのが「ローリングフォール」。リトリーブを止め、テンションをかけながら沈めると、水平姿勢を保ったまま、ヒラヒラと揺れながら沈下。

この「食わせの間」は、砂の中で上を見ているヒラメにとって、抗うことのできない無防備なベイトそのもの。リフト＆フォールでのボトム攻略において、これほど強力な武器はありません。ヒラメに効くおすすめカラーとしては、まず外せないのが「HPI ピンクイワシ」や「HGOR ゴールドオレンジ」。濁り潮やマズメ時に圧倒的な強さを見せます。澄み潮では「HIW イワシ」や「HGR アカキン」も鉄板。この一本がタックルボックスにあるという「安心感」。それこそが、モンスターショット95Sが持つ最大の価値なのです。

2. DUEL(デュエル) HARDCORE(ハードコア) シンキングペンシル ヘビーショット 105S 重量:30g

「モンスターショット95S（40g）を投げているが、どうも反応が悪い」「アピールが強すぎる気がする」。そんな、モンスターショットで「釣れない」と感じた時にこそ、投入してほしいのが、この「ハードコア ヘビーショット 105S」です。モンスターショット95Sとは異なる30gという重量設定（105mm）であり、その性格は全く異なります。

このルアーは、モンスターショットが「ワイドウォブリング」という強アピールでリアクションを誘うのに対し、より「ナチュラル」に「食わせる」ことを得意としています。その秘密は、ただ巻きするとボディをくねらせるような「スラロームアクション」。波動が自然で、スレたヒラメや低活性なシーバスに警戒心を与えません。そして、このルアー最大の武器が、水平姿勢を保ったまま、よりゆっくりと揺れながら沈む「水平ローリングフォール」。

この「見せる」フォールこそが、モンスターショットの速いフォールでは食いきれなかったヒラメに、じっくりと考える時間を与え、確実なバイトへと導くのです。飛距離性能も、もちろんDUEL基準のトップクラス。「飛ばない」という噂は誤解で、そのスリムなシルエットにより、平均80mオーバーの十分な飛距離を確保しています。モンスターショットと異なる30gで、同じタックルで、ルアーのアクション（波動）だけをガラッと変えることができます。

「強アピール」のモンスターショットと、「ナチュラルアピール」のヘビーショット。この30gと40gのシンペンをローテーションすること。それこそが、現代のタフなサーフゲームを攻略する上で、最もインテリジェントな戦略と言えるでしょう。ヒラメに実績の高い「ヒラメゴールド」や「ピンクキャンディ」は、まず揃えておきたいカラーです。

3. DUEL(デュエル) HARDCORE(ハードコア) シンキングペンシル モンスターショット 110S 重量:40g

「40gでは届かない、あの遥か沖の潮目へ」「もっと強い流れの中でも、しっかりと底を取りたい」。そんな、40gのスタンダードモデルでは攻略しきれなかった領域を制圧するのが、「モンスターショット 110S」です。全長110mm、自重50g。この「プラス10g」の重量が、あなたの釣りを、よりパワフルで、より広範囲なものへと変貌させます。

このモデルが真価を発揮するのは、広大なサーフ（砂浜）や、足場の高い堤防、あるいは潮流の速い海峡部。MHクラス（ミディアムヘビー）以上のショアジギングロッドでフルキャストすれば、その弾丸のような飛行姿勢は、逆風をものともせず、100mラインを遥かに超える圧倒的な飛距離を叩き出します。

この絶対的な飛距離が、他のアングラーが誰も届かない、未開拓のポイントに潜むフレッシュな魚（ヒラメ、青物、シーバス）との出会いを、あなたにもたらします。また、50gという自重は、水深のあるエリアや、流れの速い場所でも、確実にボトム（海底）を取ることを可能にし、リフト＆フォールでのボトム攻略を、よりイージーかつ正確に行えます。

ターゲットは、サーフのヒラメ・マゴチはもちろん、ワラサクラスの中型青物、あるいは深場に潜むランカーシーバス。40gではアピールが足りないと感じる時、あるいは、より大きなベイトフィッシュを捕食していると推測される時、この50gの存在感は、大きな武器となるでしょう。人気カラーの「ブルピンキャンディ」や「キビナゴ」は、青物にもヒラメにも高い実績を誇ります。

4. DUEL(デュエル) HARDCORE(ハードコア) シンキングペンシル ヘビーショット 85S 重量:20g

「モンスターショット80S（30g）はアピールが強すぎる」「ベイトが小さいが、飛距離も欲しい」。そんな、タフな状況下での「食わせ」と「飛距離」を両立させる、フィネス戦略の切り札。それが「ハードコア ヘビーショット 85S」です。全長85mm、自重20g。このスペックは、MLクラスやMクラスのシーバスタックルでも、ロッドにしっかりと重みを乗せてフルキャストすることが可能。

それでいて、飛距離は平均75mと、クラスを超えた圧倒的な飛行性能を誇ります。アクションは、ヘビーショット・DNAを色濃く受け継ぐ、ナチュラルな「スラロームアクション」と「水平ローリングフォール」。この「食わせ」に特化した動きが、モンスターショットの強波動を見切るスレたシーバスや、マイクロベイトに偏食するヒラメの口をこじ開けます。

特に、港湾部や河口、あるいはベタ凪でプレッシャーのかかったサーフなど、繊細なアプローチが求められる場面で、その真価は発揮されます。「モンスターショット 80S（30g）」が、同ウエイトで「強アピール」のリアクションを狙うのに対し、この「ヘビーショット 85S（20g）」は、「ナチュラル」にじっくり見せて食わせる。異なる20gと30gというウェイトで、その役割は全く異なります。

この20gと30gのモデルを使い分けることで、あなたのライトショアゲームは、さらに緻密で、隙のないものへと進化するでしょう。おすすめカラーは、ナチュラルな「イワシ」や、ナイトゲームにも強い「パールチャート」です。

5. モンスターショット ＆ ヘビーショット 釣れるおすすめカラー

モンスターショットとヘビーショットを使いこなし、ヒラメを始めとするターゲットを仕留めるために、「カラー」は重さやアクションと同じくらい重要な戦略要素です。「釣れるカラー」は一つではありませんが、揃えておくべき「必釣」の系統が存在します。

まず、どんな状況でも外せない「パイロットカラー（基本色）」として、「HPI ピンクイワシ」や「ブルピンキャンディ」といった、ナチュラルなイワシカラーにアピール要素（ピンクやキャンディ）を加えたカラーです。魚に発見されやすく、かつ食わせやすい万能性が魅力です。次に、朝夕のマズメ時や、海が濁っている状況で圧倒的な存在感を放つのが、「アピール系」カラー。

「HGOR ゴールドオレンジ」や「HGR アカキン（赤金）」、「チャートキャンディ」などは、少ない光量でもシルエットを際立たせ、遠くの魚にもその存在を気づかせ、リアクションバイトを誘発します。特にサーフのヒラメ狙いにおいて、「ゴールド系」と「ピンク系」は、絶対に外せない「おすすめ最強カラー」として、多くのインプレッションでその実績が証明されています。

そして、日中の澄み潮や、ベイトフィッシュ（イワシなど）が大量にいる状況では、「HIW イワシ」や「HKVK ケイムラカタクチ」といった「ナチュラル（リアル）系」カラーが、スレた魚にも警戒心を与えずに口を使わせる力を持っています。最低でも「ナチュラル系（イワシ）」、「アピール系（ゴールドorピンク）」、そして「チャート系」の3系統を揃え、その日の天候、水色、時間帯に合わせてローテーションすること。それこそが、「釣れない」状況を打破し、ヒラメとの出会いを確実にするための鍵となります。

まとめ：モンスターショットとヘビーショットを使いこなし、ヒラメを仕留める

モンスターショットのヒラメの使い方というキーワードから始まったあなたの探求は、このルアーが単なる「よく飛ぶルアー」ではなく、DUELの技術の粋を集め、アングラーに「釣果」という絶対的な結果をもたらすために設計された、戦略的な武器であることを明らかにしたのではないでしょうか。

この記事では、ヒラメに効く「ただ巻き」と「リフト＆フォール」という具体的な使い方、30gモデルが100mを超える飛距離を叩き出す秘密、そしてヘビーショットとの明確な違いについて解説しました。また、「釣れない」という不安は、レンジ、カラー、スピードの戦略で見事に克服できること、そして70cmのヒラメが4kg前後の「座布団」クラスであることもご理解いただけたと思います。

今、あなたのアクションプランは明確です。それは、ご自身のタックルと、よく訪れるフィールドの状況を再確認すること。そして、まずは万能な「95S」を、あるいは食わせの「80S」、マイクロベイト対応の「65S」といった、あなたの戦略に合致するモンスターショットを選び、自信を持ってキャストすることです。

その一投が、これまで届かなかったポイントに潜む、あなたの自己記録を更新する一匹との出会いをもたらすかもしれません。モンスターショットを手にした未来、あなたはもう、広大なサーフを前に「届かない」と嘆くアングラーではありません。誰よりも遠くへ、誰よりも効果的にアピールし、狙い通りにヒラメを引きずり出す、ゲームの主役となっていることでしょう。