X80マグナム+1インプレ！レンジと違い・青物への使い方

ランカーシーバスハンターや、サーフで座布団ヒラメを追い求めるアングラーが、そのタックルボックスに必ず忍ばせているルアーの一つ、それがメガバスの「X80マグナム」です。伝説的なジャークベイト「X-80」の釣れるDNAを、115mmのマグナムサイズへとスケールアップさせたこのルアーは、その圧倒的なアピール力と実績で、多くのアングラーを魅了し続けています。

しかし、いざ「X80マグナム+1」のインプレを求めると、スタンダードなX80マグナムとの明確な「違い」、つまり「レンジ（潜行深度）」にこそ、このルアーの真価が隠されていることに気づくでしょう。X80マグナム+1は、青物やサワラにも効くのか？推奨フックサイズは？おすすめのチャート系カラーや限定カラーは？そして、そもそもX80マグナムの開発者は誰で、原点のX80トリックダーター（重さ約10.5g）とはどう違うのか。

この記事では、そんなあなたのあらゆる疑問を解消し、X80マグナム+1がディープ攻略の切り札である理由を、インプレッションと共に徹底的に解剖していきます。

X80マグナム+1の核心：レンジの違いとインプレ

1. X80マグナム+1とは？（基本インプレと使い方）

メガバス X80マグナム+1（プラスワン）は、スタンダードなX80マグナムでは攻略不可能な、さらに「一段深い」レンジを攻め落とすために開発されたディープダイビングモデルです。そのインプレッションで絶賛されるのは、X80マグナム譲りの「釣れるアクション」を、そのままディープレンジへ持ち込めるという、唯一無二の性能。使い方の基本は、ただ巻き、あるいは「ジャーク＆ポーズ」です。

ただ巻きでは、X80の血統を受け継ぐハイピッチなウォブンロールアクションで、深場に潜むターゲットに強烈にアピール。そして、ロッドティップを鋭くあおる「ジャーキング」を加えると、ボディを「ギラッ！」と翻し、強烈なフラッシングとダート（不規則な飛び）を発生させ、リアクションバイトを誘発します。この「動」と「静」の緩急を、これまで手が出せなかった深場で実践できる。

それこそが、X80マグナム+1の最大の強みです。カラー戦略も重要で、マズメ時や濁り潮では「チャート」系や「アカキン」などのアピールカラー、澄み潮や日中では「イワシ」などのナチュラルカラー、そしてコレクターズアイテムとしても人気の「限定カラー」を使い分けることで、あらゆる状況に対応します。

2. X80マグナム（スタンダード）との決定的な「違い」＝潜行深度（レンジ）

X80マグナム+1とスタンダードなX80マグナム（115F）との決定的な「違い」は、その「潜行深度（レンジ）」にあります。スタンダードなX80マグナムの潜行深度が、最大約1.8m（メガバス公式値）であるのに対し、「+1」モデルは、専用設計されたロングビル（リップ）を搭載することで、その名の通り「さらに1m深く」潜り、最大潜行深度は「約2.8m」に達します。

この「1mの差」が、釣果において決定的な差を生み出します。例えば、足場の高い堤防や、水深のある河川のチャンネル（川底の深い溝）、あるいはサーフの「セカンドブレイク（沖にある二つ目のかけあがり）」。これらは、ランカーシーバスや座布団ヒラメが潜む一級ポイントでありながら、潜行1.8mのミノーでは、そのボトム（海底）や中層を効率よく攻めることは困難です。

X80マグナム+1は、まさにその「聖域」に、X80の釣れるアクションを直接送り込むために存在するのです。インプレッションでも、「深いレンジを、X80のアクションで引けるのは反則だ」と絶賛の声が多数。これが、+1を選ぶ最大の理由です。

3. X80マグナム+1は青物（サワラ）に効く？

X80マグナム+1は、シーバスやヒラメだけでなく、「青物」に対しても非常に強力な武器となります。特に、サワラ（鰆）や、イナダ・ワラサ（ブリの若魚）といった、中型の青物に絶大な威力を発揮します。その理由は、(1)最大2.8mという深い潜行レンジが、青物の回遊層（ミドルレンジ）と合致しやすいこと、(2)ジャーキングによるキレのあるダートとフラッシングが、青物の闘争本能を強烈に刺激し、リアクションバイトを誘発すること、(3)高速リトリーブでもアクションが破綻しにくいため、青物が好む「速い動き」にも対応できること、が挙げられます。

インプレッションでも、「サワラのナブラ撃ちで、ジグには反応しない個体が+1のジャークにだけヒットした」「高速巻きでサゴシ（サワラの若魚）が入れ食いになった」といった報告が多数。青物狙いにおいては、ただ巻きよりも、緩急をつけたジャークや、高速リトリーブでのストップ＆ゴーといった、リアクションを誘う使い方が特に有効です。

4. X80マグナム+1の推奨フックサイズ

X80マグナム+1（およびスタンダードなX80マグナム）の性能を100%引き出す上で、フックサイズは極めて重要な要素です。このルアーは、そのアクションバランスと浮力設定を、標準フックの重量込みで完璧に設計されています。メガバスが推奨する標準フックサイズは、「#6（6番）」のトレブルフック（3本針）を、ベリー（腹）とテール（尾）に1つずつ装着するパターンです（例：Gamakatsu RB-MH #6など）。

この「#6フック×2個」の総重量こそが、X80マグナム+1が持つ、キレのあるウォブンロールアクションと、ジャーク時のダート性能を保証する鍵となります。もし、フックサイズをむやみに大きくしたり（#4など）、重くしたりすると、ルアーのアクションは確実に鈍重になり、せっかくのハイピッチアクションが失われてしまいます。

逆に小さく（軽く）しすぎると、浮き上がりが早くなりすぎて、狙った2.8mのレンジまで到達させることが難しくなります。青物（サワラ）狙いで強度に不安がある場合でも、まずは標準の#6サイズの中で、より太軸で強靭なフック（例：Gamakatsu SP-MH #6など）を選ぶことを強く推奨します。

5. X80マグナムの開発者は誰？（原点X80トリックダーターの重さ）

X80マグナム、そしてその原点であるX80シリーズの生みの親は、メガバスの創業者であり、CEOであり、そして天才ルアーデザイナーとしても世界に名を馳せる「伊東由樹（いとう ゆうき）」氏です。X80シリーズの根底に流れる「釣れる」哲学は、全て彼の実釣経験と、魚の習性に対する深い洞察、そしてそれをルアーという形に具現化する独創的な発想から生まれています。

例えば、X80の代名詞である「ヒラ打ちダートアクション」は、単なる思いつきではなく、バスやシーバスがリアクションバイト（反射食い）を起こす「スイッチ」を、いかに意図的に入れるかという、計算され尽くした結果です。その原点となったのが、バスフィッシング用の「X-80 TRICK DARTER（トリックダーター）」です。

その重さは3/8oz（オンス）と表記されており、グラムに換算すると「約10.5g」となります。この10.5gのサスペンドジャークベイトが、X80マグナム（18g）や、X80マグナム+1（18.5g）といった、ソルトウォーターの大型モデルへと進化していったのです。

X80マグナムシリーズ おすすめモデル＆カラー5選

1. メガバス(Megabass) X-80 MAGNUM(マグナム) +1

あなたがもし、スタンダードなミノーでは決して到達できない「深場」に潜む、ランカーシーバスや座布団ヒラメ、あるいは回遊性の青物を、X80の「釣れるアクション」で直撃したいと願うならば、この「X80マグナム +1（プラスワン）」こそが、そのための唯一無二の答えです。全長115mm、自重18gのフローティングモデル。その最大の特徴は、専用設計されたロングビル（リップ）が生み出す、圧倒的な「潜行能力」。

スタンダードなX80マグナム（レンジ最大1.8m）を遥かに凌駕する、最大潜行深度「約2.8m」を実現。これにより、あなたはこれまで攻めあぐねていた、足場の高い堤防、水深のある河川のチャンネル（川底の深い溝）、あるいはサーフの「セカンドブレイク（沖にある二つ目のかけあがり）」といった、大物が潜む「聖域」を、ついに攻略することが可能になります。

しかし、このルアーはただ潜るだけではありません。重心移動システム（タングステン・トリプル・オシレート・システム）により、ロングリップミノーにありがちなキャスト時の回転や失速を抑え、安定した飛距離を確保。そして、ひとたびリトリーブを開始すれば、X80マグナム譲りのハイピッチ・ウォブンロールアクションで、深場に潜むターゲットに強烈にアピールします。

さらに、ジャーキングを加えれば、深場で「ギラッ！」とヒラを打ち、リアクションバイトを誘発。インプレッションでは、その深いレンジとアクションの融合が、「+1でしか獲れない魚がいる」と絶賛されています。青物（サワラ）狙いでの高速巻きにも対応し、その汎用性は計り知れません。推奨フックは#6。あなたのディープ戦略に、革命をもたらす一本です。

2. メガバス(Megabass) X-80 MAGNUM(マグナム) 115mm

「X80マグナム+1」や「SR」というスペシャリストモデルが存在する中で、X80マグナムシリーズの「基準」となり、最も多くの状況で活躍する「スタンダード」モデル。それが、この「X-80マグナム（115F）」です。全長115mm、自重18gのフローティングモデル（シンキングモデルもあり）。そのインプレッションは、サイズアップによる圧倒的な「アピール力」と、X-80の血統を受け継ぐ「食わせのアクション」の両立にあります。

潜行レンジは約1.5m～1.8m。シーバスやヒラメが潜む、最もベーシックなミドルレンジを、X80マグナムの釣れる波動で直撃します。ただ巻きでは、115mmの大型フラットサイドボディが、X-80SW（80.5mm）よりも強く、ワイドなウォブンロールアクションを発生。広大なサーフや、大河川の河口でも、遠くのターゲットにその存在を猛烈にアピールします。そして、このルアーの真骨頂である「ジャーキング」。使い方は、ロッドティップを鋭くあおるだけ。

その大きなボディを「ギラッ！ギラッ！」と翻し、強烈なフラッシングとダートアクションで、ターゲットのリアクションバイトを誘発します。ベイトフィッシュが大きい時、アピール力を最大限に高めたい時、このX-80マグナムは、あなたの最強の「切り札」となるでしょう。シーバスだけでなく、サーフのヒラメ、マゴチ、あるいは小型青物まで、その射程は無限大。

重心移動システムには、メガバス独自の「タングステン・トリプル・オシレート・システム」を搭載。3つの高比重タングステンウェイトがボディ後端まで移動し、安定した飛行姿勢と、クラス最高レベルの飛距離を実現します。X80マグナムシリーズを揃えるなら、まずはこの「スタンダード」から。その性能を体感することが、+1やSRを使いこなすための第一歩となります。

3. メガバス(Megabass) X-80 MAGNUM SR

あなたが愛するフィールドが、水深1mにも満たない「超浅瀬」であるならば、あなたは常に「根掛かり」という恐怖と戦っているはずです。X80マグナムの、あの生命感あふれるアピール力とヒラ打ちダートが、目の前のシャローエリアで使えたなら…。そんな、全てのアングラーが抱く「夢」を、メガバスが現実にした。それが、「X-80マグナム SR（シャローランナー）」です。全長115mm、自重15g。

スタンダードモデル（18g、レンジ最大1.8m）とは全くの別物として、シャロー攻略のためだけに専用設計されています。そのインプレッションで絶賛されるのは、潜行深度「最大60cm」という、驚異的なシャロー性能。これにより、あなたはついに、干潮間際の干潟、ゴロタ場の際、河川の瀬といった、これまで大型ミノーでは攻めあぐねていたポイントを、根掛かりを恐れることなく、X80マグナムのアクションで攻め切ることが可能になったのです。

使い方は、ただ巻きが基本。デッドスローでリトリーブすれば、水面にV字の引き波を立てながら、X80譲りのハイピッチ・ロールアクションで泳ぎ、シャローを意識するシーバスに強烈にアピールします。もちろん、軽いトゥイッチやジャーキングにも機敏に反応し、水面直下で「ギラッ！」とヒラを打たせて食わせの間を演出することも可能。飛距離も、15gという軽量ボディながら、重心移動システムと空力デザインにより、シャローミノーとしてはトップクラス。

これは、万人が使うルアーではありません。しかし、あなたのフィールドが「浅い」ならば、これ以上に強力な「専用兵器」は存在しないでしょう。おすすめカラーは、ナイトゲームでも視認性が高く、アピール力抜群の「チャートバックパール」や、ナチュラルな「GGイワシ」です。

4. X80マグナム おすすめカラー（チャート、限定カラーなど）

X80マグナムシリーズ（+1、スタンダード、SR）の圧倒的な釣果性能を、さらに確実なものにするのが「カラーセレクト」です。「おすすめカラー」は一つではありませんが、抑えておくべき「必釣」の系統が存在します。まず、どんなフィールドでも絶対に外せないのが、「GG（グレートゲーム）イワシ」や「HTセグロイワシ」、「GGボラ」といった、ベイトフィッシュを忠実に再現した「ナチュラル（リアル）系」カラーです。

海が澄んでいる時、日中のデイゲーム、あるいはシーバスが特定のベイトに偏食している状況では、このリアルさがスレた魚の最後の警戒心を解き放ちます。次に、朝夕のマズメ時や、海が濁っている状況、ナイトゲームで絶対に欠かせないのが、「アピール系」カラー。サブキーワードにもある「チャート」系（例：「チャートバックパール」や「M チャート」）は、暗闇や濁りの中でシルエットをはっきりと浮かび上がらせ、シーバスにルアーの存在を気づかせる最強カラーの一つです。

また、「GGアカキン（赤金）」や「GGキンクロ」といったゴールド（金色）系は、マズメ時や濁り潮でのフラッシング効果が絶大です。特にサーフのヒラメ狙いでは、ピンク系やゴールド系が「最強カラー」として高い人気を誇ります。「限定カラー」としてリリースされる、マット（艶消し）塗装や、特別なホログラム（例：GP=グアニウムファントム）、あるいは「極上カラー」といったアワビ貼りや特別塗装のモデルも、スレた状況下での切り札となります。

これら「ナチュラル系」「アピール系」「スペシャル系」の3系統を、その日の状況（水色、時間帯、ベイト）に合わせてローテーションしていくこと。それこそが、X80マグナムで釣果を最大化するための鍵となります。

5. メガバス(Megabass) ルアー X-80SW LBO

X-80マグナム（115mm）シリーズの圧倒的なアピール力は魅力的ですが、「ベイトが小さい」「プレッシャーが高すぎる」といった理由で、オリジナルの「80mm」サイズが最強となる場面も未だに数多く存在します。そんな、X80マグナムの「サイズ感」に違和感を覚える状況で、比較対象として、そしてX80シリーズの「原点にして進化形」として、絶対に外せないのが、この「X-80SW LBO」です。

全長80.5mm、自重12.5g。このコンパクトなボディに、メガバスの革新技術「LBO II」を搭載。オリジナルのX-80SWが抱えていた唯一の弱点であった「飛距離」を、LBO IIの「摩擦ゼロ」重心移動により、劇的に向上させました（従来比20%以上UPとも）。そして、着水と同時にウェイトが瞬時にロックされることによる、異次元の「アクションレスポンス」。ただ巻きでのハイピッチロール、そしてジャークでのキレキレのヒラ打ちダート。

その全てが、LBOによって研ぎ澄まされています。あなたが攻めるフィールドが、港湾部や小規模河川がメインで、ベイトサイズもイワシやイナッコが中心であるならば、X-80マグナムよりも、このX-80SW LBOの方が、圧倒的に釣果に結びつく可能性が高いでしょう。

「X80マグナムのインプレ」を探しているあなたも、その「マグナム」という選択が本当に正しいのか、この「オリジナルサイズ」と比較検討することで、より明確な答えが見つかるはずです。X-80マグナムとX-80SW LBO、この二つのサイズを使い分けることこそが、メガバスのシーバス戦略の核心なのです。

まとめ：X80マグナム+1で、未知なる深場を攻略せよ

X80マグナム+1というキーワードから始まったあなたの探求は、このルアーが単なるX-80の派生モデルではなく、開発者・伊東由樹氏の哲学が息づく、緻密な「レンジ戦略ツール」であることを明らかにしたのではないでしょうか。この記事では、スタンダードな「X80マグナム」（レンジ1.8m）との決定的な違いである「潜行深度（最大2.8m）」、そしてそのディープゾーンでのインプレッションと、青物（サワラ）への有効性を解説しました。

推奨フックサイズ（#6）や、チャート系などの人気カラー、原点であるX80トリックダーター（重さ約10.5g）との関係も、あなたの知識を深めたはずです。今、あなたの取るべきアクションプランは明確です。それは、ご自身のメインフィールドの水深を再確認すること。そして、これまで「1.8mの壁」の向こう側にあると諦めていた、足場の高い堤防の直下、河川の最深部、サーフのセカンドブレイクに、この「X80マグナム+1」を迷わず投入することです。

このルアーを手にすれば、あなたはもう、漠然とミノーを投げるアングラーではありません。レンジ（水深）を意識し、ジャーキングで「仕掛け」、狙い通りに深場のランカーシーバスや座布団ヒラメ、青物を引きずり出す、ゲームの主役となっているはずです。