夜明け前の薄暗いサーフ、あるいは先行者に叩かれ尽くした堤防。定番のルアーを投げても、魚からの反応はまったくない。そんな時、タックルボックスの中で異彩を放つ「モンスターショット マットピンク」の存在が気になったことはありませんか?光沢をあえて消したこのルアー、モンスターショット マットピンクが、なぜラインナップに加わっているのか。
マットピンクのルアーは本当に釣れるのか?その疑問は、多くの熟練アングラーが持つ戦略の核心に触れるものです。定番のピンクイワシとは明らかに違う、そのフラッシング(光の反射)を抑えたボディが、どんな状況で、どんな魚に効くのか。青物にはやはり派手な方が良いのではないか、ヒラメにはどうなのか。また、モンスターショットの沈下速度やおすすめサイズといった基本性能と、この特殊なカラーをどう組み合わせるべきか。
この記事では、あなたが抱えるその疑問を徹底的に解き明かし、モンスターショット マットピンクが持つ独自の威力と、釣れない状況を打破するための具体的なインプレ、使い方を解説します。
この記事のポイント
- モンスターショット マットピンクが釣れる理由と、その戦略的な価値を解説
- 定番のピンクイワシ(ホログラム)とマットピンクの明確な使い分け方
- モンスターショットの沈下速度やおすすめサイズなど、基本性能とカラーの組み合わせ術
- ヒラメや青物など、ターゲット別にマットピンクが効くシチュエーションを紹介
1. モンスターショット マットピンクの戦略的価値
- マットピンクのルアーは本当に釣れますか?
- 定番「ピンクイワシ」と「マットピンク」の決定的な違い
- モンスターショットの沈下速度とカラー戦略
- モンスターショットのおすすめサイズは?
- 青物とヒラメ、マットピンクはどちらに効く?
1-1. マットピンクのルアーは本当に釣れますか?
結論から言えば、マットピンクのルアーは釣れます。それも、特定の状況下においては、他のどんなカラーよりも圧倒的に釣れることがあります。その最大の理由は、光の反射を抑えたマット(艶消し)塗装が「シルエット」を際立たせることにあります。通常のホログラムやメッキ系のルアーは、光を乱反射させることで魚にアピールします。
しかし、プレッシャーの高いフィールドでは、魚はこの不自然な「ギラつき」を危険信号として学習してしまいます。そこでマットピンクの出番です。このカラーは光を吸収し、反射しません。その結果、水中や水面で、ルアーの輪郭(シルエット)が、背景からくっきりと浮かび上がります。特に、朝夕のマズメ時、曇天、濁り潮といったローライトな状況下では、中途半端な光の反射よりも、はっきりとしたシルエットの方が、魚にとって「獲物」として認識されやすいのです。
ピンクという膨張色が、そのシルエットをさらに大きく見せる効果も相まって、アピール力とナチュラルさという相反する要素を両立させています。マットピンクは、スレた魚に違和感を与えずに、その存在を確かに届けるための戦略的なカラーなのです。
1-2. 定番「ピンクイワシ」と「マットピンク」の決定的な違い
モンスターショットのおすすめカラーとして常に名前が挙がる「ピンクイワシ」と、この「マットピンク」。どちらもピンク系ですが、その役割は全く異なります。ピンクイワシは、背中のピンク(アピール)と、ボディサイドのイワシホログラム(ナチュラルなフラッシング)を組み合わせています。
これは、光がある状況でギラギラと乱反射させ、遠くの魚や高活性な魚に、競争心やリアクションバイトを誘発させるための「攻め」のカラーです。一方、モンスターショット マットピンクは、ボディ全体が艶消し塗装で、ホログラムを持ちません。これは、光の反射(フラッシング)を意図的に排除したカラーです。
前述の通り、これはシルエットを際立たせるためのものであり、プレッシャーの高い状況やローライトコンディションで、魚に違和感を与えずに口を使わせる「喰わせ」のカラーと言えます。高活性な青物の群れを相手に、我先にとルアーを奪い合わせるならピンクイワシ。単独で行動し、ルアーをじっくりと見定めるシーバスやヒラメ、あるいはスレた青物を相手にするならマットピンク。このように、同じピンク系でも、その日の光量と魚の活性によって使い分けることが、釣果を分ける鍵となります。
1-3. モンスターショットの沈下速度とカラー戦略
モンスターショットの強みは、その圧倒的な飛距離と、ジグ並みの速さを持つ沈下速度にあります。この沈下速度は、狙ったレンジ(水深)を正確に、かつ効率的に探るための強力な武器となります。例えば、シリーズで最も汎用性の高いモンスターショット95(40g)の沈下速度は、公式データによれば約0.7秒/m(メートルあたり約0.7秒)です。
これは、着水してから10秒数えれば約14m沈む計算になり、水深のある堤防や、サーフの沖のブレイクを直撃するのに最適です。この「沈めて使う」戦略と、マットピンクの相性は抜群です。なぜなら、光が届きにくい中層からボトム付近では、ホログラムのフラッシングは効果が半減してしまいます。
しかし、マットピンクの「シルエット」は、水深があってもぼやけにくく、下から見上げるヒラメや、中層を回遊する青物に対して、その存在を明確にアピールし続けることができます。ただ巻きだけでなく、リフトアンドフォールでボトム付近を攻める際も、フォール中に見せるシルエットが、ターゲットのバイトを強烈に誘発するのです。モンスターショットのスペック詳細は、デュエル公式製品ページで確認できますが、この沈下速度とマットピンクの特性を組み合わせることで、あなたの攻め手は格段に広がります。
1-4. モンスターショットのおすすめサイズは?
モンスターショットのカラー戦略を考える上で、まず基本となるのがおすすめサイズの選択です。デュエル モンスターショットは、65mm/25g、80mm/30g、95mm/40g、110mm/50g、125mm/60gという多彩なラインナップが揃っています。
まず、最初の一本として、そして最も汎用性が高いおすすめサイズは、間違いなく「95mm/40g」です。シーバスロッドのMクラスやMHクラス、ライトショアジギングロッドで最も扱いやすく、飛距離、アクション、アピール力のバランスが完璧です。次に、ベイトが小さい時や、プレッシャーが高いフィールドでは「80mm/30g」が活躍します。
95mmでは食わせきれないスレた魚に口を使わせる力を持っています。さらに、港湾部や、シラスなどのマイクロベイトパターンでは「65mm/25g」が最強の武器となります。その小さなシルエットからは想像もつかない飛距離で、難攻不落のポイントを攻略可能です。
そして、「110mm/50g」と「125mm/60g」は、コノシロなど大型のベイトを追うランカーシーバスや、大型青物を本気で狙うためのビッグゲームモデルです。まずは95mmを基準に、自分のフィールドのベイトサイズや、ターゲットの大きさに合わせてサイズを使い分けることが重要です。
1-5. 青物とヒラメ、マットピンクはどちらに効く?
モンスターショット マットピンクは、青物とヒラメ、どちらにも非常に有効ですが、特に効くシチュエーションが異なります。まず青物カラーとして。青物は一般的に、フラッシングや激しいアクションに高反応を示すため、ピンクイワシやブルピンが鉄板です。
しかし、朝夕のマズメ時、光量が絶対的に足りない時間帯や、曇天、あるいは多くのルアーが投げ込まれてスレきった状況では、青物もフラッシングを嫌います。そんな時、シルエットではっきりと存在を示しつつ、アピールカラーであるピンクで興奮を誘うマットピンクが、最後の切り札として機能します。一方、ヒラメ狙いにおいて、マットピンクは非常に強力な選択肢となります。
ヒラメは海底に潜み、上を通る獲物をシルエットで認識していると言われています。光が乱反射するホログラムよりも、ボトム付近の薄暗い中で、輪郭がはっきりと出るマットカラーは、ヒラメにとって格好のターゲットに見えます。
特に、モンスターショットの得意なリフトアンドフォールで、ボトムからフワリと浮き上がり、再び沈んでいくマットピンクのシルエットは、ヒラメの捕食本能を強烈に刺激するのです。青物には「スレた時の切り札」として、ヒラメには「シルエットで食わす本命」として、両方のターゲットに高い実績を持っています。
2. 実釣インプレ!モンスターショットおすすめカラーモデル5選
- デュエル ハードコア モンスターショット 95mm 40g マットピンク
- デュエル ハードコア モンスターショット 95mm 40g HPI ピンクイワシ
- デュエル ハードコア モンスターショット 80mm 30g マットピンク
- デュエル ハードコア モンスターショット 65mm 25g TM クリアー
- デュエル ハードコア モンスターショット 110mm 50g HBPC ブルピンコノシロ
1. デュエル ハードコア モンスターショット 95mm 40g マットピンク
あなたがモンスターショットのカラー戦略に、新たな一手間を加えたいと考えるなら、まず手にすべきは、この「95mm マットピンク」です。これは、シリーズで最も汎用性の高い95mm/40gという黄金スペックに、「シルエットで喰わす」という特殊能力を付与した、戦略的な一本です。あなたがこのルアーを投げるべきシチュエーションは、明確です。
それは、太陽が昇りきる前、あるいは沈んだ直後の、空が白むわずかなゴールデンタイム。そして、先行者のルアーによって魚がスレきってしまった日中のタフコンディションです。定番のホログラム系ルアーが光を乱反射させ、魚に「偽物だ」と見切られているまさにその瞬間、このマットピンクは、光を吸収し、水の色に溶け込むことなく、くっきりとした「獲物の影」としてターゲットの目に映ります。
ただ巻きでは、モンスターショット特有の強烈なローリングアクションの「波動」はそのままに、視覚的なアピールを「フラッシング」から「シルエット」へと切り替えます。これが、ルアーを執拗に追尾するものの、最後の最後で口を使わない賢いシーバスや青物の理性を崩壊させます。また、ヒラメ狙いのボトム攻略では、その効果は絶大です。
リフトアンドフォールで海底からフワリと浮上するその姿は、光が届きにくいボトム付近で、他のどのカラーよりも明確な存在感を放ちます。このルアーをボックスに忍ばせておくことは、他のアングラーが諦めるようなタフな状況で、あなただけが答えを導き出すための「切り札」を持つことを意味します。釣れない時間帯を、釣れる時間に変える。そのための第一歩が、この一本です。
2. デュエル ハードコア モンスターショット 95mm 40g HPI ピンクイワシ
モンスターショット マットピンクが「静」の切り札であるならば、この「HPI ピンクイワシ」は、対極に位置する「動」のエースです。モンスターショットのおすすめカラーを語る上で、このカラーを外すことは絶対にできません。なぜなら、このルアーは「高活性な魚を、誰よりも早く、遠くから見つけてもらう」という点で、最強の性能を発揮するからです。
その秘密は、背中の鮮やかなピンクと、ボディサイドのリアルイワシホログラムの完璧なコンビネーションにあります。まず、ピンクという膨張色が、朝夕のマズメ時や濁り潮の中で、ルアーの存在を強烈にアピール。そして、光が当たれば、サイドのホログラムがギラギラと強烈なフラッシングを放ちます。
モンスターショットの激しいローリングアクションと相まって、その明滅効果は、まるでイワシの群れがパニックを起こしているかのよう。これは、特に青物の群れに遭遇した際に、圧倒的な威力を発揮します。広範囲に散った青物に、いち早く自分のルアーを見つけてもらい、競争心を煽り、リアクションバイトを誘発する。
そのための全てが、このカラーには詰まっています。マットピンクと、このピンクイワシ。同じ95mmのサイズで、この光を「吸収する」カラーと「反射する」カラーの両方を持つこと。それこそが、モンスターショットを使いこなす上で最も重要な戦略です。魚の活性が高い時、マズメ時、サーチベイトとして、まずはこのピンクイワシをフルキャストしてください。その圧倒的なアピール力が、あなたのロッドを強烈に絞り込むはずです。
3. デュエル ハードコア モンスターショット 80mm 30g マットピンク
95mmのマットピンクでさえも見切られる。ベイトが明らかに小さい。あるいは、プレッシャーが極限まで高く、40gの着水音すら嫌う魚がいる。そんな、より繊細な状況を攻略するために、この「80mm 30g マットピンク」は存在します。95mm/40gというスペックは万能ですが、時にそのアピール力と存在感が、スレた魚にとっては強すぎることがあります。
そこで、シルエットを一段階小さくし、重量を30gに抑えたこの80mmモデルが、あなたの強力な武器となります。基本的なコンセプトは95mmのマットピンクと同じ。光の反射を抑え、シルエットを際立たせることで、タフな状況下の魚に口を使わせます。しかし、80mm/30gになることで、より軽快なダートアクションが可能になり、フォールも95mmよりわずかにスローになります。
この「より繊細な誘い」と「喰わせの間」が、95mmでは反応しなかった魚をバイトに持ち込むのです。特に、港湾部や小規模河川で、小型のイワシやイナッコを偏食しているシーバス、あるいは日中の堤防で、ジグにスレきったサゴシ(サワラ)狙いにおいて、このサイズとカラーの組み合わせは絶大な効果を発揮します。
モンスターショット65では飛距離が物足りない、しかし95mmではアピールが強すぎる。その誰もがもどかしく思う隙間を完璧に埋めてくれる、まさに戦略的なフィネスモデル。この一本が、あなたの引き出しをさらに一段、深くしてくれることは間違いありません。
4. デュエル ハードコア モンスターショット 65mm 25g TM クリアー
マットピンクが「シルエットを際立たせる」戦略であるならば、この「TM クリアー」は、「シルエットをぼかす・消す」という、全く逆のアプローチで魚を騙すための切り札です。モンスターショット65は、25gという超高比重設計により、その小さなシルエットからは想像もつかない飛距離を叩き出す、マイクロベイトパターンの最終兵器。
このルアーが最も活躍するのは、春先のシラスパターンや、日中の港湾部で、シーバスが極小のベイトに執着している時です。そんな状況下では、魚はルアーの存在を完全に見切っています。ピンクイワシやマットピンクのシルエットでさえ、「異物」として認識されてしまう。そこで、この「スケスケ透けイワシ」の出番です。
光を透過するクリアボディは、水中に完全に溶け込み、魚に「ルアー」としての警戒心を抱かせません。魚が認識できるのは、内蔵されたリアルなホログラムプレートが、アクションの瞬間に放つ、かすかで生命感に満ちた「きらめき」だけ。それはもはやルアーではなく、本物のシラスやイワシの稚魚が、時折ヒラを打つ姿そのものです。
モンスターショットが釣れない、と感じる最後の砦。何を投げても反応しない、あの激スレの状況をこじ開けるためだけに、このカラーは存在します。モンスターショット65のおすすめカラーとして、マット系とは異なる「ステルス性能」を持つこの一本をボックスに加えておくことで、あなたの戦略は完璧なものとなるでしょう。
5. デュエル ハードコア モンスターショット 110mm 50g HBPC ブルピンキャンディー
マットピンクのような繊細な戦略とは対極。あなたの狙いが、アベレージサイズの魚ではなく、メータークラスのブリやヒラマサ、あるいは座布団ヒラメ、ランカーシーバスであるならば、この「110mm 50g HBPC ブルピンキャンディー」こそが、その夢を掴むための最短ルートです。このルアーは、繊細な駆け引きを全て省略し、「力対力」の勝負を挑むために存在します。
110mmという圧倒的なボリューム感と、50gというヘビーウエイトが、MHクラス以上のロッドをしならせ、100mの壁を超える弾丸ライナーで、遥か沖のナブラや未開の潮目を直撃します。そして、この「ブルピンコノシロ」というカラー。これは、青物カラーの鉄板であるブルピン(ブルーピンク)の強烈なアピール力と、大型ベイトを模したリアルなパターンを融合させた、対大型魚用の決戦カラーです。
背中のブルーが海の色に溶け込み、ベリーのピンクが下から見上げる魚に強烈にアピール。そして、サイドのコノシロパターンが、大型ベイトを偏食するランカークラスの捕食本能に火をつけます。荒れた海況、激流の中、あるいは広大なサーフで、他の小さなルアーが波に揉まれてアピールを失う中、この110mm/50gだけが、その存在を轟かせ続けます。
マットピンクでスレた魚を獲る喜びとは別に、ルアーのパワーを信じ、ただ巻きとジャークを繰り返した末に訪れる、全てをひったくるような強烈なバイト。その興奮を求めるアングラーにとって、これほど頼りになる相棒はいないはずです。
まとめ:モンスターショット マットピンクで、スレた魚を獲る
モンスターショット マットピンクという、一つのカラーを深掘りする旅は、あなたに新たな戦略の扉を開いたことでしょう。それは、ルアーフィッシングが、単に派手な色やリアルな色を投げるだけではなく、光の「反射」と「吸収」という、より深い次元で魚との駆け引きを楽しむゲームであるという真実です。マットピンクは、釣れない時のための「お守り」ではありません。
それは、朝夕のマズメ、濁り潮、ハイプレッシャーという、魚が釣れるはずなのに口を使わない、最ももどかしい状況を打開するために、明確な意図を持って投入する「戦術兵器」なのです。あなたの次なる行動は、実にシンプルです。まずは、あなたのタックルボックスに、定番の「ピンクイワシ」のようなホログラム系カラーがあることを確認してください。
そして、その隣に、対極の存在である「モンスターショット マットピンク」(おすすめは95mmか80mm)を一本、加えてみてください。たったそれだけで、あなたの引き出しは二倍に増えます。光が強ければピンクイワシ、光が弱ければマットピンク。
スレていなければピンクイワシ、スレていればマットピンク。この使い分けが完璧にできるようになった時、あなたは、これまで諦めていた魚との出会いを、次々とものにしているはずです。その一本が、あなたの釣りそのものを、より深く、より確実なものへと変えてくれるでしょう。
