名作ルアーの系譜を継ぐ、異彩を放つ存在、ローリングベイト シャッド。その独特なフォルムに強烈な可能性を感じる一方、このローリングベイト シャッドは一筋縄ではいかない、釣れない、という声を聞き、購入をためらっている方もいるかもしれません。
確かに、このルアーはただ投げて巻くだけで誰もが簡単に釣れる、というタイプではないかもしれません。しかし、それは決して性能が低いからではないのです。むしろ、その逆。多彩すぎるアクションと、使い手によって性能が劇的に変わる奥深さゆえに、真価が理解されにくい、まさに玄人好みのじゃじゃ馬なのです。
ローリングベイトシャッド67と80のサイズごとのインプレ、狙うべきレンジ、そしてサーフでの可能性。その正しい使い方を知ったとき、あなたのルアーボックスに眠るその一個は、どんなタフな状況でも魚を連れてくる、最強の切り札へと変貌します。
この記事が、あなたが抱える全ての疑問を解消し、ローリングベントシャッドとの蜜月関係を築くための、最高のガイドとなることをお約束します。
- なぜ「釣れない」と言われるのか、その本当の理由と誤解を徹底解明
- リトリーブ速度で激変するアクションの秘密と、性能を100%引き出す使い方
- ローリングベイトシャッド67と80の明確な違いと、状況別の最適な使い分け術
- あなたの釣果を約束する、即戦力となるローリングベイトシャッド厳選5選
釣れない噂を覆す!ローリングベイトシャッドの真実

- なぜ釣れないと言われる?ローリングベイトシャッドの誤解と本当の実力
- 速度で激変するアクション!ローリングベイトシャッドの基本の使い方をマスターする
- 狙うべきレンジはここ!ローリングベイトシャッドの自在なレンジコントロール術
- ローリングベイトシャッド67と80のインプレから導く最適な使い分け
- ローリングベイトシャッドはサーフでも通用する?大場所での可能性を探る
1. なぜ釣れないと言われる?ローリングベイトシャッドの誤解と本当の実力
ローリングベイトシャッドについて「釣れない」というインプレを目にすることがあるのはなぜでしょうか。その最大の理由は、このルアーが持つ特異なアクションと、その性能を最大限に引き出すための「最適なリトリーブ速度」が存在するからです。
多くのバイブレーションやミノーのように、ある程度適当に巻いてもブルブルと動いてくれるルアーとは一線を画します。速すぎると水面を割って飛び出してしまい、逆に遅すぎるとローリングせず、ただお尻を振るだけのアクションになってしまいます。
この非常に狭いスイートスポットを理解せずに使ってしまうと、ルアーが持つ本来の喰わせのアクションが出せず、結果として「釣れないルアー」というレッテルを貼られてしまうのです。しかし、これは欠点ではありません。むしろ、意図的にアクションを変化させられるという、他のルアーにはない強力な武器なのです。
リトリーブ速度を自在に操り、喰わせたいピンスポットでだけ、最も艶めかしいS字ローリングを発動させる。このルアーは、使い手の技術に正直に応え、魚を引き出すプロセスそのものを楽しむことができる、非常にゲーム性の高いルアーと言えるでしょう。
2. 速度で激変するアクション!ローリングベイトシャッドの基本の使い方をマスターする
ローリングベイトシャッドのポテンシャルを解放する鍵は、リトリーブ速度のコントロールにあります。このルアーの使い方の基本は、速度によって変化する3つのアクションを覚えることから始まります。まず、デッドスローリトリーブ。
この領域では、ルアーはローリングせず、ファットなテールを左右に振るゆったりとしたウォブリングアクションを見せます。これは低活性の魚に対して、じっくりと見せて喰わせるのに有効です。次に、ミディアムリトリーブ。
この速度域に入ると、ルアーは本来の性能を発揮し、ボディをひらひらと倒すローリングを伴いながら、美しいS字の軌跡を描き始めます。これこそが、魚の捕食本能を最も刺激する喰わせのアクションです。最後にフォール。ラインテンションを張ったままのカーブフォールではS字を描きながらゆらゆらと沈み、フリーフォールでは頭からスパイラル状に沈んでいきます。
橋脚の際やブレイクラインで、巻きとフォールを組み合わせることで、縦方向の攻略も可能になります。この多彩なアクションを意図的に使い分けることこそ、ローリングベイトシャッドの正しい使い方なのです。
3. 狙うべきレンジはここ!ローリングベイトシャッドの自在なレンジコントロール術
ローリングベイトシャッドは、特定のレンジを泳ぐように設計されたルアーではありません。アングラーの意図によって、表層からボトムまであらゆるレンジを攻略できる、極めて自由度の高いルアーです。
そのレンジコントロールの基本となるのが、リトリーブ速度とロッドの角度です。例えば、表層を攻めたい場合は、着水直後からロッドを立て気味にして、水面を割らないギリギリの速さでリトリーブします。これにより、水面直下で引き波を立てながら泳ぎ、シーバスの意識を上に向けることができます。
中層を狙う場合は、一度ボトムまで沈め、狙いたいレンジまで巻き上げてから、アクションが破綻しない範囲で速度を調整し、水平に泳がせます。ファットなボディと背中のリップがしっかりと水を掴むため、一般的なシンキングペンシルよりもレンジキープが容易なのが特徴です。ボトム付近を攻めたい場合は、リフトアンドフォールが有効です。
ボトムでリフトし、テンションフォールでS字を描かせながら喰わせの間を作る。このように、決まった潜行レンジを持たないからこそ、その日の魚の付き場に合わせて、アングラー側が自在に攻略レンジを組み立てることができるのです。
4. ローリングベイトシャッド67と80のインプレから導く最適な使い分け
ローリングベイトシャッドには、オリジナルの80mmとダウンサイジングモデルの67mmが存在し、この2つを使い分けることで攻略の幅が大きく広がります。まず、ローリングベイトシャッド80(24g)は、その重量を活かした圧倒的な飛距離が魅力です。
大規模河川の対岸や、サーフの沖のブレイクなど、大場所で広範囲をサーチする釣りに最適です。また、大きなシルエットは、ボラやコノシロといった大型のベイトを捕食しているランカークラスのシーバスに強烈にアピールします。
多くのインプレでも、そのパワーと存在感が高く評価されています。一方、ローリングベイトシャッド67(15g)は、より繊細なアプローチを得意とします。小規模な運河や港湾部、明暗部などのピンスポット攻略で真価を発揮します。イナッコやカタクチイワシなど、ベイトサイズが小さい状況では、そのコンパクトなシルエットが絶大な効果をもたらします。
また、80モデルよりも軽い分、よりスローに引いてくることができ、低活性で喰い渋る魚に対してもじっくりと見せて口を使わせることが可能です。パワーと飛距離の80、喰わせと繊細さの67。この2つの個性を理解し、フィールドやベイトの状況に応じて投入することが重要です。
5. ローリングベイトシャッドはサーフでも通用する?大場所での可能性を探る
ローリングベイトシャッドは、その出自から港湾部や河川といったフィールドで使われることが多いですが、果たして広大なサーフでも通用するのでしょうか。結論から言えば、特にローリングベイトシャッド80は、サーフにおいても非常に強力な武器となり得ます。
その最大の理由は、24gという自重が生み出す、クラス最高レベルの飛距離です。ファットな見た目とは裏腹に、飛行姿勢は非常に安定しており、逆風の中でも失速することなく、遥か沖のポイントまで到達させることが可能です。また、しっかりと水を掴むボディは、波や流れの中でもルアーのポジションを見失いにくく、安定したレンジコントロールを可能にします。
一般的なミノーやシンキングペンシルが持つウォブリングやスライドアクションとは全く異なる、独特のS字ローリングアクションは、スレきったサーフのヒラメやシーバスに対して、新鮮な刺激として作用するでしょう。周りのアングラーが定番ルアーを投げる中で、このローリングベイトシャッドを投入する。その選択が、誰も反応させられなかった一匹を、あなたの元へともたらす可能性を秘めているのです。
【即一軍】状況を打破するローリングベイトシャッド5選

1. タックルハウス ローリングベイトシャッド 80mm/24g パール・レッドヘッド
あなたがもし、初めてローリングベイトシャッドを手にするのであれば、まず選ぶべきはこの一本しかありません。80mmのオリジナルサイズに、シーバスルアーの王道中の王道カラーであるパール・レッドヘッドを纏った、まさに絶対的基準となる存在です。なぜこのモデルが最初の一本にふさわしいのか。
その理由は、あらゆる状況でアングラーを助ける汎用性と、魚に対する圧倒的なアピール力にあります。24gの重量は、あなたが攻めたいと考える遥か彼方のポイントまで、いとも簡単にルアーを送り届けてくれるでしょう。そして、このカラーリング。
パールホワイトのボディは、日中、夜間を問わず、どんな水色の中でもそのシルエットを明確に浮かび上がらせ、魚にその存在を知らせます。対照的に、頭部の鮮やかなレッドは、捕食者にとって最高のターゲットとなるバイトマーカーの役割を果たします。特に、光量の少ないマズメ時や、水が濁った状況下では、このカラーの右に出るものはありません。
ローリングベイトシャッドの持つ独特のS字ローリングアクションと、この王道カラーの視覚的アピールが融合した時、そこにいるはずなのに口を使わない、気難しいシーバスの最後の理性をいとも簡単に打ち破ります。釣れないかもしれないという不安、どのルアーを信じれば良いのかという迷い。この一本が、その全てを払拭し、あなたに揺るぎない自信と、最高の釣果をもたらしてくれるはずです。
2. タックルハウス ローリングベイトシャッド 80mm/24g HGイワシ
日中の明るい時間帯、澄み切った水、そしてベイトフィッシュは無数にいるのに、ルアーには全く反応しない。そんな完全なセレクティブ状態のシーバスを、あたかも本物のエサであるかのように騙し、バイトに持ち込むための最終兵器が、このHGイワシカラーです。
日本の沿岸で最もシーバスが好んで捕食するベイト、カタクチイワシ。その鱗が放つ生命感溢れる輝きを、ホログラム技術によって極限まで忠実に再現しました。太陽光が差し込むデイゲームでは、ローリングアクションに合わせてボディがギラッ、ギラッと明滅し、その様はまさに逃げ惑うイワシの群れそのもの。
他のどんな派手なアピールカラーも見切ってしまう、百戦錬磨のランカーシーバスでさえ、このリアルな輝きの前では警戒心を解き、思わず口を使ってしまいます。パワーと飛距離に優れた80mmサイズなので、広大な干潟やサーフ、大規模河川の河口といったオープンエリアで、ベイトフィッシュを追い回す高活性な個体を狙い撃つのに最適です。リアルであること。
それは、時としてどんな派手なアピールよりも強力な武器となります。あなたのルアーボックスに潜む、最もリアルで、最も危険な罠。それがこのローリングベイトシャッド HGイワシなのです。このルアーを投げ始めた瞬間、あなたの周りの海は、一触即発の捕食ステージへと変貌するでしょう。
3. タックルハウス ローリングベイトシャッド 67mm/15g ステルスチャート
港湾部の奥、常夜灯が落とす明暗の境目。そこに潜むシーバスは、数多のアングラーによって攻められ尽くした、最高難易度のターゲットです。そんな超ハイプレッシャーな状況を打開するため、緻密な計算のもとに設計されたのが、このローリングベイトシャッド67 ステルスチャートです。
67mm/15gというダウンサイジングボディは、喰い渋るシーバスに警戒心を与えない、まさに一口サイズのシルエット。しかし、このルアーの真骨頂はそのカラーにあります。ステルスチャートと名付けられたこの色は、一見するとアピール系のチャートカラーですが、ボディが半透明のゴースト仕様になっています。
これにより、アピール力とナチュラルさという、相反する要素を極めて高い次元で両立させているのです。常夜灯の光を拾ってぼんやりと発光し、シーバスにその存在を知らせながらも、透けるボディがルアーの輪郭を曖昧にし、見切られることを防ぎます。まるで、そこにいるのにいないかのような、幻惑的なアピール。
この絶妙な存在感が、ルアーを見慣れた賢いシーバスの判断力を狂わせ、最終的にバイトへと導きます。よりスローに、より繊細に攻めたい場面で、このルアーが持つ喰わせの能力は最大化されます。誰もが諦めた、あの明暗の最奥に潜む一匹を、あなただけが引きずり出す。そのための、最もクレバーな選択がここにあります。
4. タックルハウス ローリングベイトシャッド 67mm/15g クリアブルー・ハーフホロ
水がどこまでも澄み渡り、ルアーの存在が丸見えになってしまう。そんな、ごまかしが一切効かないクリアウォーターの状況で、あなたは絶望を感じる必要はありません。むしろ、その状況は、このルアーが最も輝くための最高の舞台設定だからです。
ローリングベイトシャッド67 クリアブルー・ハーフホロは、クリアウォーター攻略のためだけに生まれたスペシャリスト。そのボディは、水に溶け込むような透明なクリアブルーを基調としています。これにより、ルアーの持つ人工的な存在感を極限まで消し去り、あたかも水中に漂うプランクトンやアミ、小さなベイトフィッシュの集合体であるかのように見せかけるのです。
しかし、ただナチュラルなだけではありません。ボディの側面に半分だけ内蔵されたホログラムプレートが、ローリングアクションの度に、チカッ、チカッと生命感のある微細なフラッシングを放ちます。この、存在感を消しながらも時折見せるリアルな煌めきが、ルアーを見切る寸前のシーバスの側線を強烈に刺激し、リアクションバイトを誘発します。
喰わせの67mmサイズと、究極のナチュラルアピールカラーの融合。それは、もはやルアーフィッシングの領域を超え、マッチザベイトの概念を新たなステージへと引き上げます。どんなルアーを投げてもUターンしてしまう、あの賢い一匹を仕留めるための、最後の切り札。その答えが、この一本にあります。
5. タックルハウス ローリングベイトシャッド 80mm/24g マットチャート
雨後の濁流が流れ込む河川、常夜灯の光が全く届かない漆黒の闇夜。そんな、視覚的アピールが釣果を大きく左右する状況で、絶対的な自信を持って投げ込めるパイロットルアーが、このローリングベイトシャッド80 マットチャートです。
一般的なチャートカラーとの最大の違いは、その艶を消したマット(つや消し)塗装にあります。光沢のあるルアーが光を点で反射するのに対し、マット塗装は光を乱反射させ、ぼんやりと膨張して見える効果があります。これにより、濁った水中や暗闇の中でも、ルアーのシルエットをより大きく、そして明確にターゲットに認識させることができるのです。
その存在感は、まさに闇夜に浮かぶ月。広範囲に散ったシーバスを効率よくサーチし、自分の元へと引き寄せる強力な集魚力を誇ります。また、ホログラムやクリアカラーのようなキラキラとしたアピールを嫌う状況、特にランカークラスのシーバスに対して、マットカラーの持つ独特の落ち着いたアピールが効果的な場面は少なくありません。
パワーと飛距離の80mmサイズと、最強クラスのアピール力を誇るマットチャートの組み合わせ。このルアーを信じて投げ続けることが、その日の状況を誰よりも早く掴み、最高の一匹へと辿り着くための最短ルートとなるでしょう。暗闇を恐れるな。この光が、あなたの道を照らす。
まとめ:ローリングベイトシャッドを理解し、次のレベルへ

ローリングベイトシャッドは「釣れない」のではなく、「使い手がその真価を引き出す」ルアーであること。この記事を通して、その事実を深くご理解いただけたのではないでしょうか。リトリーブ速度によってまるで別のルアーのようにアクションを変える、その奥深い特性。
それは決して扱いにくさではなく、あらゆる状況に対応できる無限の可能性を秘めていることの証です。67と80のサイズを使い分け、時にはサーフという大舞台でも臆することなく投入する。その一つ一つの選択が、あなたのフィッシングスタイルをより戦略的で、より豊かなものへと進化させてくれるはずです。
さあ、あなたの次のアクションは明確です。まずは、今回ご紹介した厳選モデルの中から、ご自身のメインフィールドに最も合うと感じた一本を選んでください。そして、すぐに実釣へと向かうのではなく、まずは足場の良い場所で、その動きをじっくりと観察することから始めてみましょう。
デッドスローで、ミディアムで、そしてフォールで。ルアーがどのように泳ぎ、どのように沈んでいくのか。手元に伝わる振動の変化を、体に覚えさせてください。この僅かな時間が、あなたのローリングベイトシャッドへの理解度を飛躍的に高め、実釣での迷いを消し去ります。
想像してみてください。今まで何をしても口を使わなかった、あの橋脚の明暗部。そこであなたが、絶妙なリトリーブコントロールでローリングベイトシャッドを操り、水面を炸裂させる会心の一匹を引きずり出す瞬間を。
それは幸運によってもたらされた一匹ではありません。ルアーの特性を完全に理解し、自らの技術で引き出した、必然の一匹です。ローリングベイトシャッドは、アングラーを育て、新たな釣りの喜びを教えてくれる最高の教師です。その扉を開ける準備は、もう整いました。