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ルアー

メガバス ドッグX完全ガイド!初代・Jr・SWの種類と使い方

水面を切り裂く、リズミカルな「ドッグウォーク」アクション。バスフィッシングのトップウォーターゲームにおいて、これほどアングラーを興奮させる瞬間はありません。そのドッグウォークという釣りを、一つの「芸術」の域にまで高めたルアー、それが「メガバス ドッグX」です。1990年代に登場した「メガバス ドッグX 初代」モデルは、その革新的なシーソーバランサーシステム(PAT.)で、日本のバスフィッシングシーンに衝撃を与えました。

以来、「メガバス ドッグX」ファミリーは拡大を続け、今や「メガバス ドッグX 種類」は多岐にわたります。タフな状況を打破する「メガバス ドッグX Jr」、ソルトウォーター(海)に進出した「メガバス ドッグX SW」、そしてランカーサイズを狙う「GIANT DOG-X(ジャイアント ドッグX)」。さらには、アクション特性を示す「メガバス ドッグX クイックウォーカー」や「メガバス ドッグX スライディング」といった系譜も存在し、アングラーを悩ませます。

「ジャイアントドッグX SW 違い」とは何なのか?そして、最も重要な「メガバス ドッグX 使い方」のキモはどこにあるのか。この記事では、ドッグXの輝かしい歴史と、現役で活躍するモデルの性能を徹底的に解剖します。

  • メガバス ドッグXの歴史(初代)と、シリーズ全種類のラインナップ
  • 「クイックウォーカー(W)」と「スライディング(S)」の明確なアクションの違い
  • 淡水モデルと「SW(ソルトウォーター)」モデルの決定的な違い
  • バスやシーバスを仕留める「メガバス ドッグX 使い方」の極意

メガバス ドッグXの伝説と系譜(種類)

  1. メガバス ドッグX 初代:ペンシルベイトの歴史を変えた金字塔
  2. メガバス ドッグX Jr.:タフな状況を打破する小型モデル
  3. 「クイックウォーカー(W)」と「スライディング(S)」とは?アクションの違い
  4. メガバス ドッグX SW:ソルトウォーター(海)への最適化
  5. ジャイアントドッグXと「ジャイアントドッグX SW」の違い

1. メガバス ドッグX 初代:ペンシルベイトの歴史を変えた金字塔

「メガバス ドッグX 初代」モデルは、1990年代に登場し、トップウォータープラグの歴史にその名を刻んだ不朽の名作です。当時のペンシルベイト(水面を滑らせるルアー)は、美しい「ドッグウォーク(左右への首振りアクション)」をさせるために、アングラー側に相応のロッド操作技術を要求しました。しかし、初代ドッグXは、ボディ内部に「シーソーバランサー・システム(PAT.)」という革新的な重心移動機構を搭載。

これにより、アングラーがロッドを軽くあおるだけで、ルアーが自発的に「カション、カション」という独特のラトル音と共に、移動距離を抑えた「一点シェイク」とも呼べる鋭いドッグウォークをいとも簡単に演出できるようにしたのです。

この「誰でも簡単に、釣れるアクションが出せる」という性能が、トップウォーターゲームの敷居を劇的に下げ、爆発的な人気を獲得しました。「メガバス ドッグX 使い方」の基本である、ピンスポットでのネチネチとした誘いは、まさにこの初代モデルによって確立されたのです。

2. メガバス ドッグX Jr.:タフな状況を打破する小型モデル

「メガバス ドッグX Jr.(ジュニア)」は、オリジナルのドッグX(80mm)が持つ「釣れる」DNAを、71mmというコンパクトなボディに凝縮した「喰わせ」のモデルです。フィールドのベイトフィッシュ(エサとなる小魚)が小さい時や、先行者に叩かれてプレッシャーが高まった状況下では、バスはルアーのサイズに非常に敏感になります。

オリジナルサイズではアピールが強すぎると感じた時、このJr.モデルの「一口サイズ」のシルエットが、スレたバスの警戒心を解き、バイト(アタリ)に持ち込むことを可能にします。小型化されても、内部のバランサーシステムは健在。オリジナルの「クイックウォーカー」の系譜を受け継ぎ、キレのある首振りアクションをしっかりとこなします。

スピニングタックルやベイトフィネスタックルでも快適に扱えるその汎用性の高さから、野池や小規模河川のオカッパリ(岸釣り)においても、最強の切り札の一つとして多くのアングラーに愛され続けています。

3. 「クイックウォーカー(W)」と「スライディング(S)」とは?アクションの違い

「メガバス ドッグX クイックウォーカー」と「メガバス ドッグX スライディング」は、ドッグXシリーズの「アクション特性」を示す、非常に重要なキーワードです。これらは、過去に「DOG-X W (WALKING)」と「DOG-X S (SLIDING)」というモデルとして明確にラインナップされていました。

  • クイックウォーカー (W):その名の通り、素早い(Quick)首振り(Walk)を得意とします。ロッド操作に対するレスポンスが非常に高く、移動距離を抑えた「一点」での、ハイピッチでキレのあるドッグウォークが特徴です。現行の「DOG-X (80mm)」や「DOG-X Jr. (71mm)」は、この「クイックウォーカー」の系譜を受け継いでいます。
  • スライディング (S):水面を滑る(Slide)ような、ワイド(幅が広い)なドッグウォークアクションが特徴です。クイックウォーカーが「点」で誘うのに対し、スライディングは「線」で、より広範囲にアピールしながら探る釣りに適しています。現行の「GIANT DOG-X (97mm)」は、このスライディング系の、ゆったりとしたS字軌道を描くアクションが特徴です。

このように、同じドッグXでも、系譜によって全く異なるアクション特性を持っているのです。

4. メガバス ドッグX SW:ソルトウォーター(海)への最適化

「メガバス ドッグX SW」は、ドッグX(80mm)が持つ圧倒的な釣獲性能を、ソルトウォーター(海水)のフィールド、特に「シーバスゲーム」に最適化させた専用モデルです。淡水モデル(オリジナル)をそのまま海で使うと、海水の高い「浮力」によってルアーが水に絡みにくくなったり、フック(針)がすぐに「錆びて」しまったりする問題が発生します。

DOG-X SWは、これらの問題を解決するために、内部のウエイトバランスを海水用に再設計。さらに、フックには、サビに強く、シーバスの強烈なファイトにも耐えうる、高強度・防錆仕様のソルトウォータートレブルフック(#6)を標準装備しています。

これにより、波気(なみけ)のある水面でも、クイックウォーカー系のアクションをしっかりと水に絡ませながら実行可能。「メガバス ドッグX 使い方」の基本である、港湾部の「ストラクチャー(障害物)撃ち」や「明暗の境目」を、キレのあるドッグウォークで攻略するのに、これ以上ない性能を発揮します。

5. ジャイアントドッグXと「ジャイアントドッグX SW」の違い

「ジャイアントドッグX SW 違い」も、基本的には「SWモデル」の定義と同じです。オリジナルの「GIANT DOG-X(ジャイアント ドッグX)」は、97mm, 約14gの淡水(バス)用モデルです。ゆったりとした「スライディング」アクションで、広範囲のバスにアピールします。

一方、「GIANT DOG-X SW」は、全長こそ同じ97mmですが、重さが16.5gと、淡水モデルよりも「約2.5g」重く設計されています。この「ジャイアントドッグX SW 違い」こそが、ソルト攻略の鍵です。ウエイトを増すことで、シーバスタックル(PEライン+リーダー)でも圧倒的な「飛距離」を叩き出すことを可能にしました。

また、重くなることで、風や波の影響を受けにくく、ラフな水面でも安定したスライディングアクションを維持できます。もちろん、フックもソルト対応の高強度トレブルフック(#4)を搭載。コノシロやボラといった大型のベイトフィッシュ(エサ)を捕食する、ランカーシーバスを狙い撃つための、強力な武器となります。

【実釣】メガバス ドッグX おすすめモデルと使い方5選

  1. メガバス DOG-X (ドッグX) [クイックウォーカー 87mm]
  2. メガバス DOG-X Jr. (ドッグX ジュニア) [クイックウォーカー 71mm]
  3. メガバス GIANT DOG-X (ジャイアント ドッグX) [スライディング 98mm]
  4. メガバス DOG-X SW (ドッグX SW) [海・クイックウォーカー 87mm]
  5. メガバス GIANT DOG-X SW (ジャイアント ドッグX SW) [海・スライディング 97mm]

1. メガバス DOG-X (ドッグX) [クイックウォーカー 87mm]

「メガバス ドッグX」の血統を、現代のフィールドで最も色濃く受け継ぐ「ど真ん中」のモデル。それが、現行の「DOG-X(87mm, 12g)」です。このモデルは、サブキーワード「メガバス ドッグX クイックウォーカー」の系譜を継ぎ、その「キレ」と「レスポンス」に磨きをかけています。

あなたが、アシの際や、倒木(レイダウン)、杭(クイ)といった、バスが潜んでいそうな「ピンスポット」を目の前にしたと想像してください。遠くに投げる必要はありません。必要なのは、その「一点」で、どれだけバスを誘い出せるか。このDOG-Xは、アングラーのロッドワークに「カション、カション」という小気味よいラトル音と共に即座に反応し、移動距離をほとんどゼロに抑えたまま、左右への「テーブルターン(首振り)」を、まるでピンポン玉のように繰り返します。

この「一点集中型」のネチネチとした誘いが、カバーの奥に潜むバスの縄張り意識を刺激し、我慢できずに水面まで飛び出させるのです。「メガバス ドッグX 使い方」の基本にして真髄である「ピンスポットでの誘い」を完璧にこなす、まさにペンシルベイトの「教科書」と呼ぶべき一本。ベイトタックル(Mクラス)で最も快適に扱えるサイズ感も魅力です。あなたのトップウォーターゲームは、この一本から始まります。

2. メガバス DOG-X Jr. (ドッグX ジュニア) [クイックウォーカー 71mm]

「メガバス ドッグX Jr」は、オリジナルのDOG-X(80mm)が持つ「クイックウォーカー」性能を、71mm, 約5.6gという「一口サイズ」のボディに凝縮した、究極の「喰わせ」のペンシルベイトです。日本のフィールド、特にオカッパリ(岸釣り)では、バスがスレていたり、ベイトフィッシュ(エサ)のサイズが小さかったりする状況が多々あります。

そんな「タフコンディション」下で、80mmのシルエットでさえ「大きすぎる」と見切るバスに対し、このJr.のサイズ感は絶大な威力を発揮します。しかし、小さいからといってアピール力が弱いわけではありません。そのアクションは、オリジナル譲りの「ハイピッチ・クイックウォーク」。小さなボディが水面で激しく身をよじり、水しぶき(スプラッシュ)を上げる姿は、まさに逃げ惑う小魚そのもの。

スピニングタックルや、ベイトフィネスタックルで扱うことで、その繊細な操作性はさらに向上します。野池や小規模河川で、どうしても一匹が欲しい時。あるいは、クリアウォーター(透明度の高い水)で、バスにルアーを「見せて喰わせる」時。この小さな巨人が、あなたの「切り札」となることは間違いありません。

3. メガバス GIANT DOG-X (ジャイアント ドッグX) [スライディング 97mm]

「クイックウォーカー」の「点」の釣りとは対極にある、「線」の釣り。それが「GIANT DOG-X(ジャイアント ドッグX)」です。このルアーは、98mm, 3/8oz(約10.6g)というボリュームのあるボディで、サブキーワード「メガバス ドッグX スライディング」の系譜を受け継ぐ、広範囲サーチ(探査)モデルです。

オリジナルのDOG-Xが「ネチネチ」と誘うのに対し、このGIANT DOG-Xは、ロッドをリズミカルにあおると、水面を「スーーッ、スーーッ」と滑る(スライド)ような、幅の広いドッグウォークアクションを発生させます。この「ゆったり」とした、しかし「力強い」アクションが、広大なウィードフラット(水草エリア)や、河川の広大なシャロー(浅場)エリアに散った、高活性なバスに強烈にアピールします。

遠投性能も抜群で、M〜MHクラスのベイトロッドで、遥か沖のポイントまでストレスなく届けることが可能。「メガバス ドッグX 使い方」のもう一つの側面である、「広範囲から魚を呼び寄せる」力を、この一本は完璧に体現しています。朝夕のマズメ時、フィーディング(捕食)タイムに入ったバスを、テンポ良く探っていく。そんなスピーディーなゲーム展開に、欠かせない一本です。

4. メガバス DOG-X SW (ドッグX SW) [海・クイックウォーカー 87mm]

「メガバス ドッグX SW」は、DOG-X(87mm)の「クイックウォーカー」性能を、ソルトウォーター(海水)の舞台、特に「シーバスゲーム」に持ち込んだ専用チューニングモデルです。87mm, 12gのボディには、海水での使用を前提とした「ソルト専用ウエイトバランス」と、「高強度・防錆フック(#6)」が搭載されています。このルアーが最も輝くシチュエーションは、港湾部の「ナイトゲーム」です。

常夜灯が照らす「明暗の境目」や、橋脚、岸壁といった「ストラクチャー(障害物)」際。そこに潜むシーバスに対し、このDOG-X SWは、オリジナル譲りの「一点シェイク」で、ネチネチと誘いをかけることができます。シーバスは、水面で騒ぎ続けるこの「侵入者」を我慢できず、水面を割って激しくバイト(アタック)してきます。

また、キレのあるドッグウォークは、日中の「デイゲーム」においても、リアクションバイト(反射的なバイト)を誘発する強力な武器となります。バスフィッシングで培われた「ピンスポット攻略」のDNAが、海の狡猾なハンターを仕留める。その興奮を、ぜひ体感してください。

5. メガバス GIANT DOG-X SW (ジャイアント ドッグX SW) [海・スライディング 97mm]

「ジャイアントドッグX SW 違い」の答え、それがこの「GIANT DOG-X SW」です。97mm, 16.5gというヘビーウエイト設計は、淡水モデル(14g)とは一線を画す、ソルトウォーターでの「飛距離」と「アピール力」を追求した結果です。シーバスタックル(PEライン+リーダー)で、向かい風を切り裂き、遥か沖の潮目やナブラ(魚の群れ)を直撃する。

その圧倒的な遠投性能は、広大なサーフ(砂浜)や大規模河川の河口において、絶対的なアドバンテージとなります。アクションは、淡水モデルと同じく「スライディング(S)」系。水面をゆったりと、しかし力強く滑る(スライド)ドッグウォークアクションが、強烈な「引き波」と「波動」を生み出し、遠くのシーバスや青物(イナダ・ワラサなど)にまで、その存在をアピールします。

特に、ベイトフィッシュ(イワシやコノシロ)が水面で追われ、ボイル(水面での捕食)が起きている状況下では、このルアーの「サイズ感」と「波動」が完璧にマッチ。他のルアーでは反応しない、大型の個体を選んで引きずり出す力を持っています。高強度フック(#4)搭載で、不意のランカー(大型魚)とのファイトも万全。あなたのソルトトップゲームを、よりダイナミックなものに変える一本です。

まとめ:メガバス ドッグXという「操る楽しさ」を手に入れよ

「メガバス ドッグX」。それは、単に「釣れる」という言葉だけでは語り尽くせない、アングラーが「ルアーを操る楽しさ」を教えてくれる、稀代の名作ペンシルベイトです。この記事では、その輝かしい「初代」の伝説から、現代のフィールドで戦うための多様な「種類」まで、その系譜を徹底的に解明してきました。「メガバス ドッグX Jr.」の喰わせ能力。「クイックウォーカー」の「点」の誘いと、「スライディング」の「線」の誘い。そして、その魂を海へと受け継いだ「メガバス ドッグX SW」と、「ジャイアントドッグX SW」の圧倒的なパワー。

あなたの目の前には、無数の「ドッグX」ファミリーが並んでいます。しかし、もう迷う必要はありません。あなたの行くフィールドが、ベイトのサイズが、そして、あなたが「どう釣りたいか」が、その答えを知っているはずです。ピンスポットをネチネチと攻めたいなら「クイックウォーカー(80mm または Jr.)」を。広範囲をテンポ良く探りたいなら「スライディング(GIANT DOG-X)」を。そして、その戦略を海で実行したいなら「SW」モデルを選ぶ。ただ、それだけです。

「メガバス ドッグX 使い方」の本当の答えは、フィールドであなた自身が見つけるものです。あなたのロッドワークに、ルアーが「カション、カション」と応え、水面に美しい軌跡を描き出す。そのリズミカルな操作が、魚との「対話」そのもの。そして、次の瞬間、水面が「バフッ!」と炸裂する。その興奮こそが、メガバス ドッグXが30年近くにもわたりアングラーを魅了し続ける、唯一無二の理由なのです。さあ、その「操る楽しさ」を、あなたの手に。