ダイワ スイッチヒッター85Sの使い方と釣果UP術

広大なサーフや大規模河川の対岸、あと一歩が届かない、あの潮目やナブラ。そんなもどかしい経験を打開する一手として、ダイワのスイッチヒッター85Sが多くのシーバスアングラーから絶大な支持を集めています。ただ巻きだけで魚を誘い出すこのルアーの性能は、まさに圧巻の一言。

しかし、その真価を最大限に引き出すためには、その驚異的な飛距離の秘密や、スイッチヒッター85S LVとの違い、さらには狙うべき状況に合わせたおすすめカラーの選択が不可欠です。フックサイズは標準で良いのか、どんな魚が釣れるのか、具体的な使い方を知りたい、というあなたの疑問にこの記事が全て答えます。

スイッチヒッターシリーズの種類を深く理解し、レーザーインパクトをはじめとする人気カラーを使いこなすことで、あなたの釣果は新たな次元へと到達するでしょう。もう、チャンスを指をくわえて見逃すことはありません。

スイッチヒッター85Sの性能を解き明かす！釣果直結の基礎知識

1. 圧倒的な飛距離の秘密と最適なタックルバランス

スイッチヒッター85Sがこれほどまでにアングラーを魅了する最大の理由は、そのクラスを超えた圧倒的な飛距離にあります。85mmというシーバスルアーとして標準的なサイズでありながら、20gという高自重設計と、空気抵抗を極限まで低減させた弾丸のようなボディ形状が、驚異的な飛行姿勢と飛距離を生み出します。

追い風に乗れば、その飛距離は平均70m以上、時には80mラインに到達することもあり、これまで攻めきれなかった遠くのポイントを射程圏内に収めることを可能にしました。この性能を最大限に引き出すためには、タックルバランスが重要です。

ロッドは9フィートから10フィート台のシーバスロッド、硬さはML（ミディアムライト）からM（ミディアム）クラスが最適。ラインはPEラインの0.8号から1.2号を、リーダーは20lb前後を組み合わせることで、ルアーの重量をしっかりとロッドに乗せて振り抜くことができ、安定した遠投性能を発揮します。このルアーが一つあれば、攻めの幅が格段に広がることは間違いありません。

2. スイッチヒッター85S・85S LV・105Sの違いと使い分け

スイッチヒッターシリーズには、基本となる85Sの他に、特性の異なるモデルが存在します。その違いを理解し使い分けることが、釣果を伸ばすための鍵となります。まず、スイッチヒッター85S LVはLow Volume（体積が小さい）モデルを意味し、標準の85Sがボディを左右に大きく振るワイドなウォブンロールアクションで強くアピールするのに対し、LVはよりタイトで微細なロールアクションが特徴です。

魚の活性が高い時や広範囲にアピールしたい時は85S、逆にプレッシャーが高いポイントや、波動を嫌うセレクティブな状況では85S LVが効果を発揮します。次に、スイッチヒッター105Sは、サイズと重量をアップさせたモデルです。

より大きなベイトフィッシュを捕食している状況や、荒れた天候下でルアーの存在感を高めたい時に活躍します。当然、飛距離もさらに伸びるため、大遠投が必要なサーフゲームなどでは強力な武器となります。状況に応じてこれらのモデルを的確にローテーションさせることで、あらゆるコンディションに対応する戦略的なゲーム展開が可能になるのです。

3. シーバスからヒラメまで！スイッチヒッターで狙える魚種一覧

スイッチヒッター85Sは、その万能性からシーバス（スズキ）をメインターゲットとしながらも、非常に多彩な魚種を魅了する力を持っています。河川や干潟、港湾部、サーフなど、あらゆるフィールドでシーバスを狙えるのはもちろんのこと、特にサーフゲームにおいてはヒラメやマゴチといったフラットフィッシュにも絶大な効果を発揮します。

ただ巻きするだけでボトムから少し上のレンジを絶妙なアクションで泳ぎ、砂に潜むフィッシュイーターの捕食本能を強く刺激します。また、その圧倒的な飛距離は、回遊する小型青物（サゴシやイナダなど）のナブラ撃ちにも最適です。さらに、磯場ではヒラスズキやマルスズキ狙いのパイロットルアーとしても活躍。

まさに場所や魚種を選ばないバーサタイル性能こそ、スイッチヒッター85Sが一本持っていると安心な理由です。このルアーが一つあれば、思いがけない大物との出会いが待っているかもしれません。ベイトフィッシュを追い求める、あらゆるフィッシュイーターがターゲットになると考えてよいでしょう。

4. 基本的な使い方と釣果を伸ばすアクション術

スイッチヒッター85Sの最も基本的な使い方は、キャストして着水後、任意のレンジまで沈めてからのただ巻き（ステディリトリーブ）です。このルアーは、デッドスローリトリーブでもしっかりとボディを振って泳ぎ、魚にアピールする設計になっています。

そのため、特に難しい操作をせずとも、ただ巻くだけで釣果が期待できるのが大きな魅力です。流れの変化がある場所では、流れに乗せてルアーを漂わせるドリフト釣法も非常に有効。ルアーが自発的にアクションし、弱ったベイトフィッシュを演出してくれます。

さらに釣果を伸ばすための一工夫として、ただ巻きの中にストップ＆ゴーを織り交ぜるのも効果的です。巻くのを止めた瞬間に、イレギュラーな沈下アクション（シミーフォール）で食わせの間を作り出します。また、ロッドを軽くチョンとあおるトゥイッチを加えることで、左右にヒラを打ち、逃げ惑う小魚を演出することも可能。これにより、追尾してきたものの食い切らない、見切られがちなシーバスのスイッチを入れることができます。

5. 標準フックサイズと交換する際の注意点

スイッチヒッター85Sに標準で搭載されているフックサイズは、#6が2本というセッティングです。このフックは、一般的なシーバスフィッシングにおいて十分な強度とフッキング性能を両立させた、非常にバランスの取れた選択です。そのため、基本的には購入した状態のままで、全く問題なく使用することができます。

しかし、より大型の魚（ランカーシーバスや青物）がヒットする可能性が高いエリアや、障害物周りをタイトに攻めるシチュエーションでは、フックの強度に不安を感じることもあるでしょう。その場合にフックを交換する際の注意点として、フックサイズと重量を大きく変えないことが挙げられます。ルアーのアクションは、フックの重量も含めて緻密に設計されているため、重すぎるフックに交換すると泳ぎが鈍くなり、軽すぎると動きが破綻してしまう恐れがあります。

交換する際は、同じ#6サイズで、より太軸で強度の高いモデル（がまかつ社のトレブルSP-MHや、オーナー社のカルティバSTX-45ZNなど）を選ぶのがおすすめです。これにより、ルアー本来のアクションを損なうことなく、安心して大物とのファイトに臨めます。

【厳選】釣果実績多数！スイッチヒッター85Sおすすめ人気カラー5選

1. ダイワ モアザン スイッチヒッター 85S レーザーマイワシ

もし、あなたがスイッチヒッター85Sのカラー選びで迷い、最初の一つを決めかねているのであれば、このレーザーマイワシを選んでください。これは単なるカラーの一つではなく、日本の沿岸にいるシーバスが最も日常的に捕食しているベイトフィッシュ、マイワシを極限までリアルに再現した究極の答えです。

ボックスにこれが入っているという安心感は、あなたの釣りをより攻撃的に、そして自信に満ちたものへと変えてくれるでしょう。水中で光を受けると、まるで本物のイワシの鱗のようにキラキラと明滅するレーザーホログラムは、どんな状況でも魚にその存在を見せつけ、捕食本能をダイレクトに刺激します。

デイゲームの澄んだ潮の中では本物のベイトフィッシュに溶け込み、マズメ時やナイトゲームの常夜灯周りでは、その反射が他のルアーにはない生命感を生み出します。あなたが通うフィールドに少しでもイワシやサッパ、コノシロといった銀色のベイトがいるのなら、このカラーが最強の選択肢となります。

飛距離とアクションというスイッチヒッター85Sの基本性能に、この反則的なまでのリアルさが加わった時、もはやそれはルアーではなく、生きた餌そのもの。他のアングラーが沈黙する中でも、あなたのロッドだけが心地よい弧を描く、そんな特別な体験を約束します。

2. ダイワ モアザン スイッチヒッター 85S 不夜城

夜の闇、常夜灯が作る光と影の境界線、月明かりすらない新月の夜。多くのアングラーが攻めあぐねるそんな状況で、圧倒的な釣果を叩き出すために生まれたのがこの不夜城です。このカラーは、ナイトゲームの切り札として名を馳せる、まさに闇夜の支配者。

クリアブラックのボディに散りばめられた微細なラメと、ベリー（腹部）に配色されたグロー（夜光）が、ナイトゲームにおけるシーバス攻略の核心を突いています。光量の少ない状況で、シーバスは獲物をシルエットで捉えます。不夜城のブラックボディは、水中でくっきりとしたシルエットを描き出し、遠くの魚にもその存在を明確にアピール。

そして、ここぞという場面で見せるベリーのぼんやりとしたグローの光が、最後のバイトトリガーとして機能するのです。あなたはもう、ナイトゲームでルアーがどこを泳いでいるか分からなくなる不安や、アピール不足に悩む必要はありません。この不夜城を信じてキャストし、スローに巻くだけでいいのです。

その信頼は、水面を割る激しいバイト音と共に、確信へと変わるでしょう。闇の中でこそ最大の輝きを放つこのカラーは、あなたのナイトゲームを劇的に変える、なくてはならない一本になるはずです。

3. ダイワ モアザン スイッチヒッター 85S レーザーインパクト LIブルピンイワシ

サーフからヒラメやマゴチを本気で狙いたい、そう考えるあなたのための最終兵器が、このアデルケイムラアデルヒラメピンクイワシです。その長い名前には、フラットフィッシュを狂わせるための理論とテクノロジーが凝縮されています。

まず、ベースとなるのはダイワ独自のリアルホログラム、アデル。魚のウロコを3Dデータで忠実に再現したその輝きは、もはや単なるホログラムの域を超え、生命感そのものを放ちます。さらに、ボディ全体には紫外線で青白く発光するケイムラ塗装が施されており、太陽光が届きにくい濁り潮や、朝夕のローライトな時間帯でも、魚にははっきりとその姿が見えています。

そして、バイトマーカーとして機能する鮮やかなピンクベリー。ヒラメやマゴチが下から突き上げてくる際に、このピンクが明確な目標となり、フッキング率を劇的に向上させるのです。もう、広大なサーフでどこにルアーを投げれば良いか迷うことはありません。

スイッチヒッター85Sの圧倒的な飛距離で広範囲を探り、このカラーの強力なアピール力で砂の中に潜むフラットフィッシュを引きずり出す。あなたがこれまで感じていた、アタリすらない時間への焦りや不安は、このルアーが全て過去のものにしてくれます。確信を持ってキャストを続けられる信頼感、それが釣果への一番の近道。その信頼を、この一本が与えてくれます。

4. ダイワ モアザン スイッチヒッター 85S ライムイワシ

雨後の濁りがきつい河川、光量の少ないマズメ時やナイトゲーム。そんな視界の悪い状況で、どうすれば魚にルアーを見つけてもらえるのか。その悩みを一瞬で解決するのが、このライムイワシです。アングラーからの視認性も高く、ルアーの位置や動きを把握しやすいというメリットは、そのまま釣りの精度向上に直結します。

膨張色であるパールホワイトのボディは、水中であらゆる光を拾ってぼんやりと光り、実際のサイズ以上に大きく見せる効果があります。そして、背中に配色された鮮やかなチャートイエローが、濁りの中でも強烈なアピール力を発揮し、遠くの魚、活性の低い魚にもその存在を気づかせることができるのです。

あなたはもう、ルアーが魚に気づかれていないかもしれないという不安を抱えながら、無駄なキャストを繰り返す必要はありません。このカラーをパイロットルアーとして投入すれば、その日の魚の反応を最も効率的に探ることが可能になります。

まずはこのカラーで広範囲をサーチし、魚の居場所を突き止める。その圧倒的なアピール力は、時に他のカラーを一切寄せ付けない爆発的な釣果を生み出すことがあります。あなたのルアーボックスに、この絶対的な存在感を放つカラーを加えることで、攻め手のバリエーションは飛躍的に広がり、これまで獲れなかった一匹への道が開かれるでしょう。

5. ダイワ モアザン スイッチヒッター 85S 3Dイナッ子

河川や汽水域で、ボラの稚魚であるイナッコがシーバスのメインベイトになっている。そんな状況に遭遇したことはありませんか。無数のベイトがいるのに、どんなルアーを投げても見切られてしまう。そんなシビアな状況を打破するために開発されたのが、この3Dイナッ子です。

リアルなベイトフィッシュの写真をルアーのボディに転写する3Dプリント技術により、その見た目はもはやルアーの域を超えています。本物のイナッコが持つ独特の体色や質感を忠実に再現しており、スレきったシーバスでさえも偽物と見破ることは困難を極めます。

特に、流れのヨレや明暗部でベイトを待ち構えている居着きのシーバスに対して、その効果は絶大。スイッチヒッター85Sのナチュラルなウォブンロールアクションと、この究極のリアルカラーが融合した時、それはシーバスにとって抗うことのできないご馳走となります。

セレクティブな状況であればあるほど、このカラーの真価は発揮されます。他のルアーが完全無視される中、あなたの投げた3Dイナッ子にだけ水柱が上がる。そんな優越感に満ちた体験は、一度味わうと病みつきになるはずです。ベイトボールの中で本物と錯覚させる最終兵器として、あなたのボックスに常備しておくべき一本です。

まとめ：スイッチヒッター85Sで、届かなかったあの魚をその手に

ダイワのスイッチヒッター85Sというルアーについて、その飛距離の秘密からアクション、そして状況別のカラー選択まで、深くご理解いただけたことと思います。このルアーは単なるプラスチックの塊ではありません。

これまであなたが届かなかったポイントへ、あと一歩が届かなかったあの魚へ、あなたの想いを届けるための翼です。その圧倒的な飛距離は攻めの選択肢を広げ、ただ巻きだけで成立する万能なアクションは、初心者からベテランまで誰にでも魚を連れてきてくれる懐の深さを持っています。しかし、その真価を100%引き出すためには、あなた自身の一歩が必要です。

まずは、あなたのメインフィールドを思い浮かべてください。そこはデイゲームが中心ですか、それともナイトゲームでしょうか。ベイトフィッシュは何が多いでしょう。この記事で紹介した厳選カラーの中から、まずは最も状況に合うと感じた「レーザーマイワシ」のような定番カラーと、「チャートバックパール」のようなアピールカラーの2本を手に取ってみてください。その二つがあなたのボックスにあるだけで、対応できる状況は劇的に広がります。

そして、フィールドに立ち、自信を持ってキャストを繰り返すのです。今までルアーが届かなかった潮目の先で、あなたのスイッチヒッター85Sが水面を割り、力強い生命感がロッドを通じて伝わってくる。そんな最高の瞬間が、もうすぐあなたを待っています。

その一匹との出会いが、あなたのフィッシングライフをより豊かで刺激的なものに変えてくれるはずです。